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SDガンダム GGENERATION - Wikipedia 時系列紹介(最速の物を載せています。配信対応・廉価版は未記載) 攻略リンク タイトル 発売日 機種 備考 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION 1998/08/06 PS SDガンダム GGENERATION-ZERO 1999/08/12 PS - SDガンダム GGENERATION ギャザービート 2000/07/13 WS (※) 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION-F 2000/08/03 PS SDガンダム GGENERATION-F.I.F 2001/05/02 PS - SDガンダム GGENERATION ギャザービート2 2001/06/12 WS (※) - SDガンダム GGENERATION モノアイガンダムズ 2002/09/26 SC (※) - SDガンダム GGENERATION-DA 2002/10/31 ※Win - SDガンダム GGENERATION NEO 2002/11/28 PS2 - SDガンダム GGENERATION ADVANCE 2003/11/27 GBA - SDガンダム Gジェネレーションi 2004/04/08 ※携帯 (※) - SDガンダム GジェネレーションV 2004/04/14 ※携帯 (※) - SDガンダム GGENERATION SEED 2004/02/19 PS2 - SDガンダム GGENERATION DS 2005/05/26 DS (※) 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION PORTABLE 2006/08/03 PSP 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION CROSS DRIVE 2007/08/09 DS (※) 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION SPIRITS 2007/11/29 PS2 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION WARS 2009/08/06 Wii/PS2 - SDガンダム GGENERATION MOBILE 2009/08/28 ※携帯 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION MOBILE NEXT UNIVERSE 2010/11/25 ※携帯 - SDガンダム GGENERATION TOUCH 2010/12/15 ※携帯 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION WORLD 2011/02/24 Wii/PSP 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION 3D 2011/12/22 3DS 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION FRONTIER 2013/04/11 ※携帯 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION GENESIS 2016/11/22 PS4/PS Vita 攻略Wiki SDガンダム GGENERATION CROSSRAYS 2019/11/28 PS4/Nintendo Switch/Windows (※)開発元がトムクリエイトではなくヴァンガード ※ハードがコンシューマ機以外 リンク完了していないものは追加をお願いします。
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れみりゃは俺が一番最初に飼い始めたゆっくりである。 今思えば、れみりゃは俺にいろんな切っ掛けをくれた。 そう、今の自分を形作っている中には、確実にれみりゃの影響があるのだ…… ◇ ◇ ◇ 「うっうー♪ぷっでぃんもってきてー」 「ほら、何バカなこと言ってるんだ。ちゃんと給仕ができなかったんだから、約束通り指結びだな」 俺はそう言いつつれみりゃの手を掴むと、ぶよぶよした指を本来曲がらない方向に曲げながら片結びをした。 親指結びではない。その柔らかすぎる指を利用して、同じ手の人差し指と中指を結んでいるのだ。 「うわぁぁぁ!!! ざぐやぁぁぁ!?!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり。それじゃ、次こそ溢さずに運んでこいよ?」 「いだいど!! いだいどぉぉぉ!!!」 「…………」 「ぼういや!!! ぼういやだぁぁぁ!!! ごーまがんにがえるぅぅぅ!!!」 床を転がりながら子供のようにだだをこねつづけるれみりゃを静かに見るが、特にこれといった感情は湧き上がってこない。 こんなの、ここ数日では当然の光景だからだ。 でも駄々をこねられて不満であることをれみりゃに伝えるため、とりあえず形だけでも大きな溜息を吐いておく。 「……はぁ、次は頭に針でも埋め込んでみるか。少しは頭が良くなるだろ」 「――――ッ! わ、わがりまじだぁ……。ゆっぐりはごんでくるどぉ……」 急に泣きわめくのをやめたかと思うと、青い顔をしながら台所へゆっくりと移動していった。 れみりゃの記憶力でも、一応は昨日の出来事を覚えているらしい。 片手の指を結んだらそれだけコップが運びにくくなることは、どうやらまだ理解して無いようだったが。 このれみりゃは、俺が見つけた初めてのれみりゃだった。 もちろん胴無しはそこそこ見かけていたけれど、この前運良くこの胴つきを捕まえたのだ。 れみりゃは自己再生能力が強い。 腕をもぎ取っても一晩経てば生えてくるし、栄養状態が良ければ毎日もぎ取っても死ぬことはない。 しかしれみりゃは、腕が生えてくるごとに腕をもぎ取ったことを忘れてしまう。それを覚えさせたければ、相当に長い期間が必要だろう。 そこで俺はこうして羽や指を結んだり、異物を埋め込んで痛みを持続させる方が向いていると思ったのだが、どうやら正解だったようだ。 今ではそこそこ素直に言うことを聞いてくれる。 俺はある計画を始めていた。 同士ならば、先ほどれみりゃに給仕をさせようとしたことで解るだろう。 ―――『れみりゃはメイド長計画』である。 元々は『普段さくやとか言ってるれみりゃなんだから、メイドにされるのは屈辱なんじゃないか?』というのが始まりだ。 だが、思いのほかそれは良いことに気が付いた。気がついてしまった。 ……新たなるジャスティスの誕生である。 無謀かと思うかもしれない。 しかし、俺はやり遂げてみせるっ! 幸いにも他に趣味は持ってないし、今は大学の夏休みだ。時間もたっぷりある。 え? メイドならさくやを探せって? ドジっ子アホメイドの良さがわからんとは哀れな奴め。 ◇ ◇ ◇ れみりゃはこの日、新しくこの家にやって来たゆっくりを見て驚いた。 こうしてゆっくりをおにーさんが連れてくることは何度もあったが、今回はゆっくりできないことをするためのゆっくりじゃない。 あたらしい家族なのだ。 「会社から帰ってくる時に山を通っていたら、偶然見つけたんだ。ほら、挨拶しろ」 おにーさんにそう言われても、れみりゃはじっとして動かないままだった。 だってそこにいたのは――― 「ぎゃおー!!! たーべちゃうぞぉー♪」 ―――れみりゃ、それもれみりゃザウルスである。 れみりゃザウルスはゆっくりしている。 そこにあるのは、飼いゆっくりとか野生のゆっくりとか、そんなのとは別次元のゆっくりだ。 「うー!? あそこにれみりゃがいるどぉー!?」 「ああ、あれは我が家のメイド長だ。何か困ったらあのれみりゃに訊け」 「うぅ~♪ ゆっくりりかいしたどぉー♪」 そう言いつつ、よちよちとこっちにやってきた。 緑色のその姿は凛凛しく、かっこよく、とても強そう。 "たーべちゃうぞー!" がこれほど似合うゆっくりは、他には存在しない。 ふりふりしている尻尾のゆっくりしている様子も、 "かりしゅま☆" すぎてとても言葉にできないほど。 つまるところ、れみりゃザウルスはとっても "えれがんと" で "ごーじゃす" で―――ゆっくりできるゆっくりだった。 「すごいどー!? すごくゆっくりしたおぜうさまなんだどぉー!」 「う~♪ れみりゃもすごくゆっくりしたザウルスなんだどぉ~♪ ゆっくりしていってねぇ~!!!」 そう言いながら、れみりゃはこのれみりゃがゆっくり家族に馴染んでくれることを願った。 野生だから最初は時間がかかるけれど、一度家族になれればとてもゆっくりできる。 だからせめて、死ぬまでに一度は馴染んで欲しかった。 「れみりゃはうれしいんだどぉ~♪ はじめてのおともだちだどぉ~♪」 「うっうー☆ てれるどぉ~♪」 れみりゃはこれまで、何度もゆっくりが殺されるのを見てきた。 この前はえーきさまが殺された気がする。 とにかく、飼いゆっくりになっても安全ではない。 おにーさんは怖いにんげんさん。 でも、それと同時にやさしいにんげんさんなのだ。 ゆっくりできないことをしなければ、やさしいのだ。 だから友達になったこのれみりゃには、何も悪いことをしてほしくなかった。 「おい、れみりゃ。明日は当然だが仕事がある。だから明日『しつけ』をするまでの間、ゆっくりがんばってくれ」 何も悪いことを、してほしくなかった。 ◇ ◇ ◇ 「ごじゅじんざま、こーびーをもっできまじだ……」 「いや、コーヒーじゃなくてジュースなんだが……まあいいか。ちゃんと運べているし」 『れみりゃはメイド長計画』を始めてから二週間後。 てっきり夏休みいっぱいかかるかと思ったのだが、たったそれだけの期間でれみりゃは給仕の仕方を覚えてくれた。 もうジュースをこぼして指結びをすることはほとんどない。 ただプライドだけは無駄に頑固なのか、屈辱の涙を溢しながらの給仕だが。 「れみりゃ、もう行っていいぞ」 「わがりまじた。しづれいじまじた」 ちゃんと一礼をしてから出ていくれみりゃ。 服装もメイドの格好ではないし、主人に忠誠も誓ってないのだが、その姿はメイドといえないこともなかった。 あとは俺に懐いてくれてたら最高なのにな…… もっとも、さすがにそれは望みすぎだと思う。 「……しかし、どうしたものか」 俺は今現在、ゆっくり虐待の大きな岐路に立たされていた。 今までのような肉体的なものではなく、ちょっとしたぬるいじめも好きになってきたのだ。 もちろん、その原因はあのれみりゃである。 決まった時刻に給仕で来るように言っているのだが、その時にからかうだけでも俺の心は満ち足りてしまう。 これは―――恋!? いや、違うか。ゆっくりに恋するほど落ちぶれてはいない。 「そういやあいつ、この時間の後はどこかに遊びに行ってるが……友達でもいるのかね?」 一応あのれみりゃには、シルバーバッチをつけている。もしかしたら同じ飼いれみりゃの友達でもいるのかもしれない。 ちなみに最初は外に出すたびに逃げないの疑っていたが、何度も家に帰ってくるうちに信用することにしたのだ。 甘いかもしれない。だが、こういうのも悪くない気がする。 「うわぁぁぁーーー!!!」 そのとき、突然外かられみりゃの叫び声が響いた。 犬にでも襲われたのだろうか? だったらちょっと眺めた後に助けよう。 「おい、うるさいぞっ……って、なんだそのぱちゅりー?」 ◇ ◇ ◇ 「むきゅ、ぱちゅりぃはぱちゅりぃよ。ゆっくりしていってね!!!」 「うー! ゆっくりしていくどぉー!!!」 次の日、おにーさんがお仕事に出かけてしばらくしたころ。 メイド長のれみりゃは、れみりゃザウルスに親友であるぱちゅりぃを紹介していた ぱちゅりぃはこの家で、二番目の古参である。 れみりゃよりも頭がいい "まじょ" なので、その知識はれみりゃとは比べ物にならない。 実質、この家のゆっくり全ての司令塔だった。 「いい、れみりゃ? おにーさんのいうことをよくきいておきなさい。そうすればゆっくりできるから」 「うぅ~♪ れみりゃはザウルスだから、いつもゆっくりしているどぉ~☆」 「…………」 「うっうーうぁうぁ☆」 ぱちゅりぃがじっとこっちを見つめている。なんか、すごい目だ。 もちろんれみりゃもわかってる。このれみりゃは何もわかってないって、わかってる。 それを教えるのが自分の役目だ。 「れみりゃ、よくきくんだど。このいえでは、おにーさんがおぜうさまなんだどぉ!」 「うぅ? おぜうさまは、れみりゃだど? おにーさんはさくやだどぉー♪」 「う~~! ちがうの! おにーさんがおぜうさまで、れみりゃはさくやなんだどぉー!!!」 「うぅ~???」 れみりゃは目の前のれみりゃがどうして不思議がっているのか、ゆっくりりかいしていた。 れみりゃも初めてここに来た時は、ここは "こーまかん" でおにーさんは "さくや" だと思っていたのだから。 だけど、おにーさんは強かった。 強くてかりしゅまを持っている、本当のおぜうさまだったのだ。 ちなみにそれはおにーさんがれみりゃをメイド化しようとした時に、れみりゃの立場をわかりやすく説明したものである。 命令できる人=おぜうさま。 命令される人=さくや。 これほどれみりゃにわかりやすい説明もないとおにーさんは思っているが、実は受け入れにくさはまったく変わっていない。 むしろ突然『おまえ、こんどから俺の専属メイドな』と言われてるのに等しいのだ。人間だって理解できない。 「れみりゃはゆっくりした "ぼでぃー" をもってるど。でも、おにーさんはもっとゆっくりしたおぜうさまなんだどぉー!」 「うー! ぢがうもん!! でみりゃばおぜうざまだもん!!」 「むきゅっ! そんなことをいってはだめよ! おにーさんにきかれたらたいへんじゃない!」 「ばぢゅりぃばでぇぇぇ!?!」 「うー……ゆっくりりかいしてほしいんだどぉ……」 れみりゃはゆっくりと説明したが、このれみりゃザウルスはわがままだった。 いや、もしかしたらこのれみりゃの反応が普通で、れみりゃはここでの生活が長くてそう思ってるだけかもしれない。 「……うー? そうだど! れみりゃは "めーどちょう" っていわれてたどぉー! だかられみりゃはさくやだどぉー!!!」 「う、うぅ~!?」 そう言われて、れみりゃは困る。 れみりゃはさくやだ。それは間違いない。 でも、友達のれみりゃの命令を聞く必要はないはずだ。 だから、れみりゃはさくやだけど、さくやじゃない……? でもれみりゃはさくやで、さくやで、さくやじゃなくて……??? れみりゃの頭が熱くなってきた。 さくやだけどさくやじゃないなんて、本来れみりゃは考えることもない疑問だったであろう。 だが、このれみりゃもだてに長生きしているわけではない。 その疑問をゆっくり十分間考え続けた結果―――正しい答えを導き出すことができた。 「れみりゃはさくやだどぉ! でも、れみりゃはれみりゃのさくやじゃないどぉ!!!」 しかし、その十分間にれみりゃザウルスは開き直っていた。 「さくやははやくぷっでぃ~んをもってくるんだど☆」 「うーー!! ちがうどぉ! だかられみりゃはさくやだけど、れみりゃのさくやじゃないどぉ!!」 「ニパー☆ そういえばれみぃ、おぜうさまだったど♪ れみりゃのめいれいをきくなんて、おかしいとおもってたんだどぉ~♪」 「あぁー!? それはだめだどぉ! おにーさんに『おしおき』されるんだどぉ!?!」 「さっそくこーまかんを "ぽぉーい♪" しておそうじするどぉ♪」 「―――ッ! そこまでよ! れみりゃ、やめなさい!」 「ぼうやべてほじいどぉ! やべるんだどぉ!!」 「ぎゃおー! たーべちゃうぞぉー♪」 「ううぅぅぅ……うわぁぁぁ!!! ざぐやぁぁぁ!!!」 「あなたがさくやをよんでどうするのよ……むきゅん……」 ◇ ◇ ◇ 数日後、そこには俺とれみりゃと一緒にゆっくりするぱちゅりーの姿があった。 「むきゅー! すっかりげんきになったわ!!!」 あの時、れみりゃはボロボロになってた野生のぱちゅりーを抱えて泣いていた。 なんでも、このあたりに俺が連れてきたときから唯一の友達だったらしい。 それを聞いて俺は最初に『どうして友達なんだ? あまあまじゃないか』と言うと、 『あまあまだけどおどもだぢなの!!!』と返された。 ぱちゅりー種とれみりゃ種がたまに仲良くなるということは知っていたが、喰う喰われるの関係なのによくわからん。 とりあえず俺は気まぐれで助けてやることにした。 「れみりゃはぱちゅりーのおんじんよ! ゆっくりかんしゃしているわ!!!」 「うー♪ それほどでもないどぉ~☆」 後でこのぱちゅりーに聞いたところ、元いた群れでれみりゃと仲良く話しているところを見られたらしい。 それだけなら問題はなかったのだが、この前れみりゃが襲ってきたことで状況が変わった。 内通者としてリンチにあい、群れを追い出されたそうだ。 ゆっくりの世間も世知辛いものである。 「れみりゃのくせに謙虚にも『それほどでもない』と言うとはな……。よし、今度ケーキを買うか!」 「うぅー! やったどぉー!!!」 「……なんでれみりゃが喜んでんだ? ぱちゅりーの全快祝いだぞ?」 「うううー!?」 まあでも、一応買ってやらないこともないかな、と俺は心の中でこっそり思う。 ここ最近、俺は本当に丸くなった。まるで子供ができた時みたいだ。 ……あ、俺には子供はいないからな? あくまでもたとえ話だ、たとえ話。 「むきゅっ! あんしんしてれみぃ。ぱちゅりーのケーキさんを分けてあげるわ」 「うぅ~☆ ぱちゅりーはやさしーんだどぉー♪ おれいに、いっしょにかりしゅま☆ダンスをおどるんだどー♪」 「いいわよ。いっしょにおどりましょう」 「うっうーうぁうぁ♪」 「むっきゅーむきゅむきゅ♪」 部屋の中で不思議な踊りを踊る饅頭二匹。 れみりゃを始めて捕まえた時は殺意がわきあがったその踊りも、なんだか微笑ましく見える。 ……うざく思えないなんて、れみりゃいじめはできないな、こりゃ。 「でもMPが吸い取られてるから、優しくなんてしてやんない。してやらないんだからねっ!」 「むきゅ? おにーさんがとつぜんなにかいいだしたわね」 「いまはじゆうじかんだからむししていいんだどぉ☆ うっうーうぁうぁ♪」 さすがにそんな風に言われるのは……と思ったが、これが信頼かなと自然に思えた。 つまりそれは、今はその程度のことで『おしおき』しないと、信用してもらっているということ。 そう思った時に俺は何かを感じたが、まあそんなに悪い気分じゃなかった。 信用されるというのは悪くない。……悪くない、のだ。 結局この時はそれがなんだかよく解らないまま、俺は本当に楽しそうに踊りを続ける二匹を見続けた。 ―――うっうーうぁうぁ♪ ―――むっきゅーむきゅむきゅ♪ ◇ ◇ ◇ 「あぁ……ああぁぁぁ……」 「う~♪ み~んな "ぽぉーい♪" してすっきりしたどぉー☆」 「……あきらめましょう、れみぃ」 れみりゃザウルスが完全に開き直ってからどれくらいたったのか。 れみりゃとぱちゅりぃはその "ぽぉーい♪" されたものを必死に片付けて行ったのだが、 それを見かけたれみりゃザウルスがまた放り投げることの繰り返し。 おかげで部屋はすさまじい状況になっていた。 ……なんというか、もう収拾がつかないくらいに。 「……ぱちゅりぃ、おにーさんがかえってくるまでどれくらいだどぉ?」 「……あとながいはりがふたつぶんね。おやつをたべるじかんよりみじかいわ」 絶望的だった。 このれみりゃはこのままだと、確実に『おしおき』される。 それどころか、れみりゃも『おしおき』されるかもしれない。 悪いことをやったのだ、仕方ないだろう。 だが、それでもれみりゃは考えた。 どうすればいいか、一生懸命考えた。 だってれみりゃはさくやなのだ。 かんぜんでしょーしゃなめいどなのだ。 友達ぐらい、救えるはずだ。 さくやならなんでもできる。 なぜなら、自分がおぜうさまだった時からそう信じているから。 今は、自分が―――れみりゃが、さくやなのだ。 しかし根本的に、れみりゃに良い案が思いつけるわけがない。 「ただいまー……って、おかしいな? いつもならここでれみりゃが『う~♪ おかえりだどぉ~☆』とか言ってくるはずなのに」 玄関からそんな声が聞こえてくる。それはつまり……時間切れ。 「う~? さくやがかえってきたどぉ~☆」 「だ、だめだどぉ! おにーさんをさくやってよんだらだめなんだどぉ!! もっと『おしおき』されるんだどぉ!」 「うぅ? なられみりゃの "かりしゅま☆ぼでぃー" でぎったんぎったんにしてやるんだど♪」 「……おにーさんがかえってきたら、すぐにゆうしょく。もうむりよ」 「……こんやはゆっくりできない "でぃなー" になるんだどぉ……おにーさん、おこりそうだどぉ……」 「おーい、夕食の時間だぞー! れみりゃー! どこだー?」 おにーさんがくれる食事は、基本的にゆっくりフードである。 いつも同じ味というわけではなく毎回違う味のゆっくりフードなので、食事はとてもゆっくりとしていた。 台所にはすでに何匹かのゆっくりがいて、自分の皿にゆっくりフードが配られるのを今か今かと待っている。 「おっ、ぱちゅりぃといっしょか。れみりゃザウルスの様子はどうだ?」 「うー……それは……」 「むきゅー……」 れみりゃは何か言わなければいけないが、何も言えなくなってしまった。 ぱちゅりぃもフォローにしようがないのか、同じように黙っている。 だが、件のゆっくりはそんな空気などお構いなしだ。 「うぅ~☆ さくやすごいどぉ~♪ ゆっくりとした "でぃなー" なんだどぉ~♪」 それを聞いて周りのゆっくりたちはぎょっとし、いっせいにれみりゃ達の方を向く。 ゆっくりだけではない。今ではおにーさんも無言になってれみりゃザウルスを見ている。 先ほどまでうるさかった台所は、気味が悪いくらいに静まり返ってしまった。 「うぅっ……」 たくさんの視線と無言の圧力に押されたのか、能天気なれみりゃザウルスもたじろいでしまう。 しかし、みんなは別にれみりゃを怖がらせるために黙ったわけではなかった。 その目には各々が『やめてね!』とか『それいじょういっちゃだめだよ!!』という警告を含ませていた。 だけども、れみりゃとしてのプライドがそれを許さない。 「……ぶっ、ぶれぇーだどぉ! さくや……さくやははやくれみりゃをたすけるんだどぉー!!!」 「いや、助けるって言われても……どうやって?」 「う、うー!?」 「いや、だってみんな何もしてないし、助けようがないって。――ところで、さくやって俺のことだよね?」 「うっう~☆ さくやはさくやなんだどぉ♪ そんなこともわからないのかだどぉ~♪」 おにーさんは一瞬だけこっちを……メイド長のれみりゃを見た。 でも、本当にそれだけだった。それが何を意味するのか、れみりゃには解らない。 「いいかい、れみりゃ。ここでは俺が "おぜうさま" だ。少なくとも俺のことを "さくや" と言ってはいけない」 「そんなのしらないんだどぉ♪ おぜうさまはうまれたときからおぜうさまで、れみりゃはザウルスなんだどぉ♪」 「……お前、この家のルールは聞いてたか?」 「う~?」 「……連れてくる時によく言っておいたはずなんだけれどな。まあ、こうなるか」 このとき、れみりゃは予感に近いものを感じ取った。 おにーさんの顔は笑顔だったけれど、怖かった。 このままあのれみりゃは殺される。 「いいかい、俺を "さくや" と言ってはいけない。これは命令だ」 「それよりはやくぷっでぃ~んをたべるどぉ♪ まったく、さくやはだ―――」 その瞬間、れみりゃザウルスは頭部の中枢餡を棒によって貫かれた。 結果、断末魔を上げるより早く死んだ。 誰に? おにーさんではない。 「うー! ゆっくりしね!!!」 ふらんだった。 この家で一番強い、れみりゃの大先輩であるふらんだった。 ◇ ◇ ◇ ある日のこと、ぱちゅりーはちょっとした事件を起こしてしまった。 "ごほん" と称して読んでいた広辞苑の一部を破ってしまったのだ。 「むきゅー……ごめんなさい、おにーさん」 「れみりゃもあやまるんだどぉ! ごめんなざいだどぉ!!」 目の前で土下座(?)みたいなことをする二匹。 特にれみりゃは俺の怖さを知っているためか、ものすごい勢いで謝っている。 「ほらほら、そんなに謝らなくてもいいって。ぱちゅりーもわざとじゃないんだろ?」 「……でも、ぱちゅりーがごほんをやぶったのには、かわりないわ」 「そうだな、だから簡単な『おしおき』しようかと思う。ぱちゅりーはそれでいいね?」 『おしおき』と聞いて、れみりゃはびくりと震える。 それはそうだろう、前にも実際に何回か受けたことがあるはずだしな。 まあ、今回のお仕置きは本当に、まったく時間をかけない簡単な奴だ。 「むきゅっ! わるいのはぱちゅりーだもの、あたりまえよ!」 「そうだな、聞くまでもなかったか」 俺はぱちゅりーを一撃で潰した。 その時のれみりゃの顔は、一生忘れられないだろう。 そして、その表情こそ……俺が求めていたものだと確信する。 「うわあああぁぁぁぁぁ!?!?!」 少し時間をおいて、れみりゃは今まで聞いたこともないような大声で叫び出した。 そのまま俺に掴みかかってきたため、簡単に足払いで転がしてから背中を踏みつける。 「どうじで!!! どうじでばぢゅりーが!?! どうじでぇぇぇ!!!」 「おいおい、聞いてなかったのか? 俺は『おしおき』をしただけさ」 「『おじおぎ』は……! 『おじおぎ』はゆっぐりでぎないげど! あどでまだゆっぐりでぎだもん!!!」 「―――何を勘違いしてるんだ? これはれみりゃの『おしおき』だよ」 そう、これはぱちゅりーの『おしおき』ではない。 れみりゃが拾って来たぱちゅりーだから、れみりゃへの『おしおき』だ。 大切な友達を殺せば、さぞかし苦しむだろうと思ったからこその『おしおき』だ。 一瞬の静寂の後、れみりゃは顔をぐちゃぐちゃにしながら叫び出す。 「ぶざげるな!!! ばがぁぁぁ!!! うらぎりぼの! じねっ!! じねぇぇぇ!!!」 「おいおい、これは『おしおき』なんだ。……後でゆっくりできるんだろ?」 「ぐがぁぁぁ!!! じねぇぇぇ!!! じねっ! じねっ! じぬんだぁぁぁ!!!」 れみりゃは呪いの言葉を叫び続けるだけの肉まんになった。 もうこのれみりゃは、俺の言うことなど聞かないだろう。 「裏切り……ねぇ」 『信じている』ものを裏返す、最低の行為。 それこそが、俺の求めていた虐待だったのかもしれない。 信用してた相手に裏切られるというのは、とても苦しいのだろう。 友達を失うというのは、とても悲しいのだろう。 指を結んだ時よりも、 羽を結んだ時よりも、 頭に針を刺した時よりも、 今のれみりゃの顔はそれらを軽く凌駕していた。 「じねぇぇぇ!!! ばじゅりーをごろじだにんげんはじねぇぇぇ!!!!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり。……ちょっとうるさいな」 「じねぇっ―――ぐげっ! ぐげげっ! ぐげげげげっ!」 俺は背中を踏んでいた足を後頭部に移動させたが、まだ怨嗟の言葉を吐き足りないらしい。 満足な音になってないのに、それでも口を動かしているのがわかる。 「さて、俺をゆっくりさせてくれたお礼だ。このまま一撃で頭を潰し、殺してやる。―――これからやることも、決まったしな」 ◇ ◇ ◇ 「おいおい、そんなにあっさり殺しちゃダメだろう? 『おしおき』ができないじゃないか」 「うぅー……ごめんなさい」 「まあいいか、緊急時だったしな。そんなに落ち込むんじゃない」 みんなはおにーさんとふらんのやり取りから、ずっと目をそらしている。 殺さなくてもいいと思っていた。 ゆっくり反省すれば、みんなのように生活できると思っていた。 だってここにいるみんなは、ほとんどが野生で生きていたことがある。 みんながすぐに家族として馴染めるわけじゃない。誰でも一度はおにーさんに刃向かったことがある。 それで生きていられるのは、その時は『おしおき』だけで済んだからだ。 おにーさんは優しい。 ゆっくりできないことをされることはあっても、殺されることはない。 悪いことをしなければとてもゆっくりできる。 少なくとも、みんなそう『信じている』。 でもこの家にいる限り、とあるルールがあった。 ルールを守らないとゆっくりできないから、ルールは存在する。 そして、れみりゃはそのルールを犯してしまった。 1、おにーさんの命令は絶対 2、家にいるゆっくりを殺してはいけない 3、どちらかを破ったらふらんに殺される さっきのれみりゃザウルスは1番のルールをやぶってしまった。 だからふらんに殺された。 ―――この家で最古参の、ふらんに殺された。 「れみりゃ、その死体を冷凍庫に運んでくれ」 「……れみぃ? おにーさんが呼んでいるわよ?」 「……! わ、わかったど!! ゆっくりりかいしたどぉー!!!」 「ひぐっ……ひぐっ……」 こうしてれみりゃは、友達になったばかりのゆっくりの死体を運んでいた。 たった一日だけだったけれど、友達だった。助けたかった。 死体は的確に横から頭を貫かれただけだったから、目を閉じさせてやれば眠っているようにも見える。 手を使って表情を整えれば、とてもゆっくりとした寝顔の出来上がり。 もう目を覚ますことはないのだろうけれど、少しでもゆっくりしてほしかった。 そういえば、おにーさんの顔はずっと笑顔のままだった。 新しい家族になったばかりのれみりゃが死んだのに、笑顔だった。 もしかしたらおにーさんは、最初からあきらめていたのかもしれない。 ……最初からご飯として、れみりゃザウルスを連れて来たのかもしれない。 家族になってくれるチャンスがあっただけ、ましだったのだろうか。 "れいとうこ" ということは、明日の夕食になるのだろう。 ゆっくりフード以外の夕食は、みんな同じものなのがお約束。 大丈夫、れみぃならできる。がんばれる。 泣いてなんかいない。このゆっくりは、悪いゆっくりだったんだ。 だから、明日の夕食に出ても食べてやる。れいむやまりさのように、おいしく食べてやる。 だってれみりゃが駄々をこねれば、おにーさんは笑顔で命令して――― そう、れみりゃはメイド長。 どんな仕事もこなす、かんぜんでしょーしゃなめいど。 今日もおにーさんのどんな命令にも従っていく。 そうすればゆっくりできると、おにーさんを『信じている』から。 ―――だから殺されるとも知らないで。 あとがき れみりゃもおだてりゃ木に登る。 前回はゆっくりできなかったようですみません…… というか、やっぱり数日ぐらい修行してから書いたほうがいいのだろうか…… ゆっくりパートが苦手すぎる……なんというか、微妙に賢い。 このお話は今飼っているれみりゃと一番最初に飼っていたれみりゃの話を、時系列を交互にして出しています。 解りにくかったでしょうか? 解りにくければごめんなさい。 れみりゃザウルスの設定をうまく生かせなかった…… でも、友達になりそうな希少種って、これしか思いつかなかったんです。 この後にお部屋が散らかってることに対しての『おしおき』でれみりゃが殺されるかどうかは、 皆さんのご想像にお任せします。 今までの作品を読まなくても楽しめ……るかな? とりあえず大量にゆっくりを飼っている家だと理解してくれれば、楽しめるはずです。 ついでに、家にいるゆっくり全員に死亡フラグが立ちました。 あと黙ってましたが、自分はれみりゃが好きです。こんなの書きましたが嫌いではありません。 前に書いたもの ゆっくりいじめ系2744 B級ホラーとひと夏の恋 ゆっくりいじめ系2754 ゆっくりできないおみずさん ゆっくりいじめ系2756 ゆっくり障害物競走? ゆっくりいじめ小ネタ517 見えない恐怖 このSSに感想をつける
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【妄想属性】妄想 【作品名】ネバーエンドハニワ 【名前】改変ハニワ 【属性】久しぶりのハニワ 【大きさ】一般的なハニワ並 【攻撃力】ゴキブリを倒せる 【防御力】石をぶつけられると割れる 【素早さ】ゴキブリに追い付く 【特殊能力】戦闘が開始する少し前に対戦相手をゴキブリに変える。 これはどんなものより優先される絶対優先の能力。 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 284 名前: ◆oSP2rUawRA 投稿日:2006/12/08(金) 22 07 06 改変ハニワは考察前行動のあたり 357 名前:格無しさん 投稿日:2006/12/11(月) 01 08 45 改変ハニワ考察 戦闘前から。 ○ともだちのわ 変えて勝ち。 ○もじ夫 直接会わなくても改変できる? ×もぶぁいる君 ゴキブリ>ノミ。 ×テンプレの王 任意っぽいので負け。 ×郷ひでき 時間超越なので負け。 ×川藤優 無効化される。かいへんハニワなので負け。 ×ちょっと待ってよ 常時発動でも無理なので無理。 もぶぁいる君>改変ハニワ>もじ夫 637 ◆oMEt3UVXs2 2017/11/25(土) 18 51 32.02ID m+awveiU 改変ハニワ再考察 対戦開始の「少し」前なので対戦開始前系には勝てない ともだちのわの下
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『ちびちゃんたち!! きょうもおうたをうたって、いっぱいおかねをもらおうね!!』 『『『『『もりゃおうね!!』』』』』 夏も終わり、秋もすっかり深まったこの頃、ゆっくりれいむの一家が、橋の上のど真ん中に陣取り、汚い藁を敷いて座っていた。 この時期、ゆっくりたちは越冬に向けて、巣を作ったり、餌をため込んだりする大切な時期だ。 しかし、一家はそんなことをする様子は全くない。 いや、そんな時代遅れなことをする必要はなかったのだ。 最近、どこで覚えてきたのか、歌を歌って人間から金を貰おうとするゆっくりが増えている。 この一家もその類だった。 金をもらい、里で買い物をして、冬を越す。最先端ゆっくりの越冬方法だ。 成功率は限りなく低いが…… 『きょうも、きにょうのにんげんしゃんみたいに、いっぱいおかにぇをくりぇりゅかな?』 『きっといっぱいくれるよ!! きょうおかねをもらったら、にんげんさんのおみせでおいしいものをいっぱいかおうね!!』 目の前には、これまたボロボロで中身が少し残った缶詰が置いてあり、中には丸い金属がいくつも入っている。 ゆっくりの歌に金を払うアホがいるのかと思うかもしれないが、実はこれ、金でもなんでもない。 「一まん円」と手書きで書かれたビンの王冠が、大量に入っているのだ。 昨日、この橋を通った子供たちが、一家をからかって入れたものだ。 一家はすっかりこれを本物の金を勘違いし、調子に乗って、『ゆーゆーゆー……』と発声練習に余念がない 喉もないくせに、スター気取りとは生意気なことである。結局、人間の真似ごとをしていたいだけなのだろう。 この時点で、一家の命運は決まったようなものだ。 しかし、一家がそんな事に気付くはずはなく、一生懸命下手な発声練習に精を出していると、こっちに向かってくる男が目に付いた。 ロングコートを羽織った若い男だ。おそらくまだ二十代だろう。 季節は冬ではないが、今日は冷たい北風が吹きすさび、心底身にしみる。男はコートの襟をたて、体を縮めて歩いていた。 一家は思った。あの男は、きっと橋を渡るに違いないと。 『みんな!! にんげんさんがきたよ!! ゆっくりがんばって、おうたをうたおうね!!』 子供たちにはっぱを掛け、一列に整列させる。 男のほうに注目すると、案の定、男はこの橋を渡るようだ。 後数メートル。れいむたちは、男が目の前に来ると、一斉に男に声を掛けた……が、 『おじさん!! ゆっくりれいむたちのおうたをきいていってね!!』「待って!! 虐男さん!!」 れいむたちの声に、女性の声が重なった。 れいむたちは、どこから聞こえてきたのだと、辺りを見回した。 すると、男が歩いてきた方向から、一人の女性が走ってきた。 どうやら、れいむたちの声を遮ったのは、この女の人らしい。 男はちょうどれいむ一家の前で立ち止まると、女性のほうを振り返った。 「はぁはぁ……虐男さん。お願い、話を聞いて!!」 女は男の元まで走ってくる。 男と違い薄着に軽く外着を引っ掛けてきただけだが、よほど急いで来たのか、この寒い中うっすら汗をかいている。 膝に手を付いて荒い息を整えると、ようやく落ち着いてきたのか男に言葉を掛けようとした。 しかし、それが面白くないのはれいむ一家だ。 この男に先に目をつけたのは自分たちなのだ。 この女は、きっと自分たちより先に、この男に歌を聞かせようという魂胆に違いない。 途中から割り込んできて、お客を横取りするなんてマナー違反である。れいむは女に文句を言った。 『おねえさん!! れいむたちが、さいしょにおうたをうたうんだよ!! ゆっくりじゅんばんをまもってね!!』 一家は頬を膨らましている。 しかし、女はそんなれいむを無視し……というか、気付いていないのか、目もくれない。 ひたすら男の顔だけを見続けていた。 男も、そんな女の目を真摯に見つめている。 「愛で子さん……なぜここに来たんだ」 「なぜって……あなたを追って来たに決まってるでしょ!! 話も聞かずに出ていくなんて!!」 『おねえさん!! ゆっくりれいむをむししないでね!!』 「話ならもう終わっただろ。所詮、僕と君とは永遠に結ばれない運命だったのさ」 「そんな……なんで!! なんでそんなこと言うの!!」 『むししないでねっていってるでしょ!! ゆっくりきこえないの!?』 れいむがどんなに叫んでも、女の耳には届かなかった。 「所詮、僕はゆっくり虐待お兄さん。そして君はゆっくり愛でお姉さん。どうすればつり合うというんだ」 「……確かに私は愛でお姉さんで、あなたは虐待お兄さん。本来なら、決して相容れない存在……」 『もういいよ!! ちびちゃんたち、こんなおみみのきこえないおねえさんはむしして、おじさんにおうたをきかせようね!!』 れいむは業を煮やし、遂には女を無視して男に歌を聞かせるという、強行手段に出ることにした。 子ゆっくりたちを向いて、『せいの…』と小声で合図を取り始める。 「そうだ、だから……」 「でも!! でも、例え立場は違っても、私たちは愛し合っていた。それは紛れもない事実よ!!」 『ゆ〜ゆゆ〜〜ゆ〜ゆ〜ゆっくりしていってね〜〜〜♪』 「……んん……それは……」 「それとも、愛し合っていたと思っていたのは私だけ? 私が一方的にあなたを想っていただけなの? すべて私の独りよがりの恋だったの?」 『おじさん!! れいむたちのおうた、じょうずだったでしょ!! ゆっくりおかねをちょうだいね!!』 『『『『『ちょうだいね!!!!!』』』』』 歌とも言えぬ様な短い歌も終わり、一家は男に金をせびる。 「それは違う!! 僕も君を心底愛していた!! 絶対だ!! 博霊の神に誓う!!」 「だったら……なんで!!」 『おじさん!! れいむたちはおかねをちょうだいっていってるんだよ!! ゆっくりはやくおかねをここにいれてね!!』 「愛で子さん。さっきも言ったけど、僕は虐待お兄さんなんだよ」 「ええ……聞いたわ」 『おじさんまでれいむたちをむししないでね!! おうたをきいたんだから、おかねをいれないといけないんだよ!!』 「僕はそれを隠していたんだ、自分可愛さにね……そして、君も僕に隠していただろ、自分が愛でお姉さんであることを」 「虐男さん……」 『ゆゆっ!! おじさんたち、もっとおうたをうたってほしいんだね!! ゆっくりりかいしたよ!! きょうはとくべつに、もういっかいおうたをうたってあげるね!!』 れいむは、男が缶にお金を入れてくれないのは、歌があまりにも短すぎるからだと考えた。 男が自分たちの話を聞いていないなどとは、露ほども考えていない。 子ゆっくりたちに向かって、『もういっかいうたうよ』と言って、再度合図を送る。 「体が疼いて仕方がないんだ。ゆっくりを虐待しろってね。これは僕のDNAに刻まれた本能なんだ」 「そんな……そんなのって!!」 『ゆっくり〜〜ゆっくり〜〜ゆ〜っく〜〜り♪』 「呪いみたいなものさ。永遠に解けることのない呪いの鎖。この鎖が解けるとき、それは即ち僕が死ぬときだ。だから……僕は君といっしょにはいられない」 「う……うう……ぎゃ、虐男さん……」 『ゆんゆんゆんゆん♪ ゆ〜んゆん♪ ゆっくりしていってね〜〜〜♪♪』 「こんな僕の為に泣かないでくれ。自分から去っておいてなんだが、君は本当に素敵な女性だ。僕がいなくても、すぐに素敵な恋人が出来るさ」 「いやよ!! わたしは虐男さん以外の男性なんて!!」 『おじさん!! これでいいでしょ!! ゆっくりおかねをおいていってね!!』 「あまり僕を困らせないでくれ。新しい恋人が出来れば、僕のことなんてすぐに忘れられるさ。その時になって、昔こんな素敵な自分を振った馬鹿な男がいたなと、物笑いの種にでもしてくれ」 「いやよ!! いやいやいやいや……」 『いやいやじゃないよ!! おねえさんはゆっくりだまっててね!! おじさんのおかねはれいむたちのものだよ!! ゆっくりおかねをくれないといけないんだよ!!』 「愛で子さん……最後に僕の我儘を聞いてほしい。抱き締めさせてくれないか?」 「虐男さん……」 『わかったよ、おじさん!! いまおかねをはらえば、とくべつにかわいいれいむたちをだっこさせてあげるよ!! こんなちゃんす、もうないよ!!』 男はそう言うと、人目を憚ることなく、女を力いっぱい抱きしめた。 これが最後の我儘だと言わんばかりに…… 女も男の抱擁に応え、男の大きな背中に腕をまわした。 男の胸元に顔を埋め、涙を流し続ける。涙で顔はグシャグシャだが、そんなのお構いなしだ。 『ゆぅ……おじさんがおかねをはらってくれないのは、じゃまなおねえさんのせいだよ!!』 「ゆっくりなんて、存在しなければ良かったのに……」 『おねえさんなんて、いなければよかったのに!! ぷんぷん!!』 男の胸の中で、女がポツリと漏らす。 ゆっくりが居なければ、自分たちは愛でお姉さんにも、虐待お兄さんにもならなかった。 一生彼といっしょにいることが出来た。 すべてゆっくりがいたから、自分たちはこうなったのだ。 女はゆっくりという生物に、今初めて強い怒りを覚えた。 しかし、女を抱きしめたまま、男は首を横に振る。 「そんなこと言うもんじゃないよ、愛で子さん」 「でも!! でもっ!!!」 『ゆっ!? もしかしておじさん、おかねをもってないの?』 れいむの餡子脳に、ふとその考えが浮かんだ。 自分たちの素晴らしい歌を聞いてお金を入れてくれない人間などいる筈がない。 昨日の子供たちは、自分たちのあまりの美声に、お金の中で一番高い「一まん円」コインを、大量に投下してくれた。 子供ですら大金を払ってでも聞きたくなるような歌なのだ。 おそらくこの男はお金を持っていない。しかし、れいむたちの歌は聴きたい。そこで無銭視聴をすることにしたのだろう。 金を払わないのは業腹であるが、ファンは一人でも大切にするべきである。ここは「あーてぃすと」として、太っ腹なところを見せるべきだろう。 「僕たちが今あるのは、すべてゆっくりのおかげだということを忘れてはいけないよ。 ゆっくりが存在しなければ、僕はただの貧乏農家の長男として生を終えていたはずさ。君だって一介の里娘で終わっていただろう。 しかし、ゆっくりのおかげで、僕は虐待製品の製造・販売を一手に握るブリーングオブスローリー・カンパニーの代表に、君はゆっくりんピース代表の娘になれたんじゃないか。 ゆっくりなしには、今の豊かな生活はあり得なかったんだよ」 「そうだけど……でも!!」 『おじさん、びんぼうさんなんだね……ゆっくりかわいそうだね』 「それに、もしゆっくりが居なければ、そもそも僕たちは出会ってすらいなかったんだ」 「そ、それは……」 女も口を濁す。 男と女。立場が正反対の二人が出会ったのは、正しく偶然の賜物であった。 男は虐待するためのゆっくりを探しに、女はゆっくりんピースの一員として、ゆっくりが本当にゆっくり出来ているかを調査するため、森に来ていた。 しかし、突然予測にない大雨が降り、雨をやり過ごすため手近の洞窟に入ったとき、偶然にも二人は出会った。 初め、二人は互いの素性を隠しあっていた。 虐待をする男はある意味当然だが、ゆっくりを愛でる人間も、その道を理解できない人には気持ち悪く映ることがある。 特に農家のなどのゆっくりを毛嫌いしている人間には、ゆっくりを愛でるゆっくりんピースを敵視している者さえいるのだ。 そのため、二人は素性を隠したまま、薄暗い洞窟の中で、雨がやむのをひたすら待ち続けた。 二人の恋の始まりはそこからだった。 最初は薄暗く恐怖を演出する洞窟という環境に、つり橋効果が働いただけかもしれない。 しかし、暇を持て余し会話を交わしているうちに、二人はいつの間にかすっかり意気投合していた。 そして、無事に山を降りた後も素性を隠して何度か会っていくうちに、いつしかそれは本物の恋心に変わっていった。 二人は将来を誓い合う仲になっていった。 しかし、今日男が女の家に行って、すべてが壊れた。 男は自分が虐待お兄さんであることを告白する気はなかった。 一介の平凡な会社社長であることだけを伝え、もし会社のことを聞かれた時のことも考え、ダミー会社まで作っていた。 それほどまでに、男は女のことを愛していたのである。 しかし不運だったのは、女の家事情が特殊だったと言うことである。 女はこれまで実家で家事手伝いをしていると言っていた。それ自体に嘘はない……が、 「ゆっくりんピース代表の娘」 それが、女のもう一つの肩書だった。 女の両親とあった男。二人は知り合いだったのだ。それも最悪の方向で。 ゆっくりを虐待する代表と、ゆっくりを愛でる代表。今まで出会っていないはずはなかった。 部下同士が小競り合いになったことも、もう何度目のことだろうか。 幻想郷ゆっくり協会(GYK)で顔を突き合わせたことも、両の指では足りないくらいである。 楽しい会食になるはずが、一転、互いを罵り合う場となり、塩をあびせられた男は、憤慨し女の家を飛び出していった。 女は、すぐに男を追いかけようとするも、ゆっくりんピース代表である父に止められ、なかなか行かせてもらえなかった。 そんな父に生まれた初めて反抗し、上着を引っ掛けて出ていき、追いついたのがれいむたちのいた橋の上というわけである。 「ありがとう、愛で子さん。少しの間だったけど、愛で子さんと一緒にいられて楽しかったよ。これからは、お互い自分の道を歩んでいこう」 「虐男さん……」 『おかねがないならしょうがないね!! こんかいはとくべつに、おかねをはらわなくてもゆるしてあげるよ!!』 「さようなら、愛で子さん」 『ばいばい、おじさん!!』 女を離し、最後のあいさつを済ませる。 これですべて終わった。もう思い残すことは何もない。 男は女に背を向け、感傷に浸りながらゆっくり家に帰ろうとした。 しかし…… 「虐男さん!!」 女はシッカリとした声色で、男を呼び止める。 もう女をのほうを向かないと決意した男だが、弱々しく女々しい声色から一転、迷いのなくなった女の声に、いったいどうしたのかと女のほうを振り向いた。 「愛で子さん?」 「虐男さん!! 私はどうしても虐男さんのことを忘れられない!! だから……」 『おじさん!! ゆっくりなんでかえらないの? ここはれいむたちのおうたのすてーじだから、おかねのないひとは、ゆっくりかえってね!!』 「……だから?」 「だから……だから私も、今日から虐待お姉さんになるわ!! ゆっくりを苛めて苛めて苛め抜いてやるわ!!」 『これいじょうおうたのじゃまするなら、ゆっくりおじさんをいじめるよ!!』 「なっ!!!」 女の突然の発言に男は目を見開いた。 愛でお姉さんを辞めて、虐待お姉さんになる? そんなことが出来るはずもない。男は女の無謀な考えを改めさせる。 「馬鹿なことを言うものじゃない。そんなこと、無理に決まっている!!」 「虐男さんこそ馬鹿にしないで。ゆっくりを虐めるなんて簡単なことよ!!」 『ほんとうにおじさんをいじめるよ!! おじさんをやっつけるなんて、かんたんなんだよ!!』」 女はそう言うや、横にいたゆっくりのほうに目を向けた。 ゆっくりは、さっきから何か言っていたようだが、女の耳には入っていなかった。 大方、邪魔だからさっさとここを退けとでも言っていたのだろう。 まあそんなことはどうでもいい。 女は手近に居たゆっくり赤ゆっくりに目を付けると、それを手に取った。 『ゆっ!? おねえさん、れいむのちびちゃんをどうするの? ゆっくりはなしてね!!』 『ゆゆっ!! おしょりゃをとんでりゅみちゃい!!』 親れいむは赤ゆっくりを返せと喚いているが、女はれいむの言葉が聞こえていないのか、赤ゆっくりを持った手を男の目の前にかざした。 そして、その手に思いっきり力を入れる。 プチュ 『ゆぎゃああああぁぁぁあ―――――!!!! れいむのあかちゃんがあああぁぁぁ――――!!!』 女は男の目の前で赤ゆっくりを潰して見せた。 それを見て、絶叫する親れいむ。 潰された赤ゆっくりは、悲鳴を上げる間もなく、女の手の中でグシャグシャになった。 「はあはあはあはぁはぁ……ど、どう? 虐男さん!! わ、私もゆっくりを虐待して見せたわ。これで私も虐待お姉さんの仲間入りでしょ!!」 『なんでそんなことするのおおおおぉぉぉぉぉ―――――!!!!!』 れいむの悲鳴に反し、女は清々しいまでの笑顔を見せる。 これで自分は虐待お姉さんになった、これからも男と一緒にいることができる。 しかし、男は無表情で女の言葉を切って返す。 「……君はそれで虐待お姉さんになったつもりなのかい?」 「えっ?」 「真の虐待師は、虐待をするとき決して震えたりしない!!」 「!!!」 女は自分の手を見た。さっきから震えが止まらない。 そればかりか、全身から嫌な汗が吹き出し、止まる気配がなかった。 幼いころから愛でお姉さんであった彼女は、ゲス個体であれ良個体であれ、ゆっくりを殺害したことなど一度もない。 ゆっくりを殺した事に、鳥肌が、震えが止まらないのだ。 「た、確かに今は震えてるけど、ぎゃ、虐待を繰り返していれば、その内震えることなんてなくなるはず!!」 「ふぅ……君は何も分かっていないようだね」 「分かっていない?」 「虐待というものは、させられてするものじゃない。自分から進んでするということだ!!」 「!!!」 女は再度衝撃を受けた。 確かに自ら望んでしたことではない。男と一緒にいるために、信念も外聞も捨て無理やりしたことだ。 しかし、こんなことで諦めるわけにはいかない。 ゆっくりんピース代表の娘が、ゆっくりを殺す。それも、次代のゆっくりを担う赤ゆっくりを殺したのだ。 もう後には引くことは出来ない。 「で、でも……でも、そのうちきっと虐待が楽しくなってきて……」 「何よりね、愛で子さん。君がしたことは、虐待でも苛めでもないよ」 「えっ?」 「君がしたことは、ただの虐殺だ!!」 「!!!」 男の言葉に、彼女は三度目の衝撃を受けた。 虐待師でない彼女は、虐待と虐殺と混同していた。 ボロボロになったゆっくりの死体を見て、「また虐待師の仕業か!!」と憤慨していた父の姿も目撃している。 虐待の果てに死がある。だからこその赤ゆっくり殺害であった。 それを否定された彼女は、虐待と虐殺の違いがよく分からず、延々と考えを纏めあぐねていた。 男はそんな彼女を見て、仕方がないなと苦笑する。 「愛で子さん。どうやら君は、虐待と虐殺の違いがよく分からないようだね。仕方がない、僕が一度手本を見せてあげるよ」 男はそう言うや、女と同じく、何故か手近にあった赤ゆっくりを手にとって、女の前に掲げた。 『またああぁぁぁぁ――――!!! れいむのちびぢゃんをかえじでえええぇぇぇ―――!!!』 男はプチトマトより少し大きい赤ゆっくりを、親指と人差し指で軽く摘まむと、女の目の前で指に力を入れ始める。 『ゆびゃあああぁぁぁぁ――――!!! いじゃいよおおおおぉぉぉ―――――!!!』 男の指の中で、赤ゆっくりが悲鳴を上げる。 先程、女がしたときは一瞬で殺され、悲鳴を上げる間もなかったが、男は熟練のテクニックで、赤ゆっくりを潰さないように調節して力を入れた。 『やめでえええぇぇぇぇ――――!!!! でいぶのちびぢゃんになにずるのおおおぉぉぉぉ――――!!!』 『おねえぢゃんんんん――――――――!!!!』 『いもうどをはなじでええぇぇぇぇ――――――――――!!!!』 赤ゆっくりだけでなく、一家の絶叫までもが橋の上に響き渡る。 しかし、本来の彼女ならそんな一家に手を差し伸べるだろうが、今日はそんなことを気にしている場合ではなかった。 いや、その悲鳴すら彼女の耳には届いていなかった。 「解ったかい、虐殺と虐待の違いが。君たちゆっくりんピースの人間は虐待と虐殺を混同しているようだが、それは大きな間違いだ。 確かにアマチュアやルーキー虐待師の中には、すぐに虐殺に手を染める輩も少なくない。しかし、我々のような真のプロ虐待師は虐殺など決して行わない。 ゆっくりは生かさず殺さず、徹底的に肉体を、精神を甚振り続ける。その際、自我を崩壊させる虐待師は三流だ。二流は精神崩壊させずに苛め抜く。 そして一流は、意図的に精神崩壊を起こさせ、壊された自我を復元し、再度虐待を繰り返し、再度精神を元に戻す。死と新生を何度も繰り返させるのだ。 こういった一連の過程を楽しむのが、虐待師というものだ。ただ殺してしまうだけでは、解放感もカタルシスもあったものではない!!」 女は男の言葉に深い感銘を受けた。 今まで自分は、虐待師などただゆっくりを殺害するだけの人種だと思っていた。 しかし、それは大いなる間違いだった。 ならば、自分もそれを実践して見せる!! 男が未だ子ゆっくりを虐待しているように、自分もやってみせる!! 女は再び新しい赤ゆっくりをその手に持った。 そして男の真似をして、親指と人差し指の間に挟み、赤ゆっくりに虐待をする。 プチュ 結果は先ほどとなんら変わらなかった。 なぜ!? さっきと違って、力は抑えたはず!! 女は訳が分からず、再び赤ゆっくりを手をかけた。 今度はさっきと違い、ほとんど力を入れなかった。 しかし、肝心の赤ゆっくりの悲鳴が聞こえてこない。 いや、泣き喚く声は聞こえるのだが、痛がっているのではなく、女に殺されるのを怖がっての叫びだった。 これもある意味立派な虐待だが、女は自分が虐待をしているということに気付いていない。この辺りが、愛で派の限界なのだろう。 男も敢えてそれを伝えなかった。彼女を虐待師にしないために。 彼女が虐待師になる、それは男にとってこれほど嬉しいことはなかった。 素性を隠すことなく愛する彼女といつまでも一緒に居られるし、憎いゆっくりんピース会長の鼻も明かせる。 正に一石二鳥。不都合などあろうはずもない。 しかし、それが彼女にとって本当に幸せなのかと考えると、どうしても二の足を踏んでしまう。 ゆっくりを愛する彼女に、無理やりゆっくりを虐待させる。 心の中では泣いているはずなのに、自分のために無理やり笑顔を作らせてしまう。 それは、決して男の本意ではなかった。 そもそも男が惹かれたのは、目の前で震えながら虐待をし続ける彼女ではない。 有りのままの彼女に、ゆっくりを心から愛する彼女に惹かれたのだ。 だからこそ、男は彼女の心意気を、断腸の思いで否定し続ける。 しかし、自分の想いさえ否定している彼女に、男の深い想いが分かるはずもない。 もう何度目になるか分からない、赤ゆっくり虐待を敢行する。しかし…… プチュ またしても、赤ゆっくりは指の中で破裂してしまう。 「な、何でえええぇぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――!!!!」 『なんでえええええぇぇぇぇぇぇぇ―――――――――!!!!』 なぜ自分には出来ない? 男は未だ赤ゆっくりに、あんなにも長く悲鳴を上げさせているというのに!! 女は分からず、地面に膝をついた。 ちなみにれいむ一家は、こんな惨劇が行われているというのに、この場を離れようとしなかった。 何しろ自分の可愛いチビちゃんの一匹が、男に捕えられたままになっているのだ。 母性の強いれいむ種に、それを見捨てることなど出来る筈はなかった。 もう二度と子供を奪われないようにと、自身の口の中に残った赤ゆっくりを仕舞い込み、頬を膨らませて男を威嚇する。 実に危機感のないゆっくりである。 「愛で子さん、これは今の君には到底無理な芸当なのだよ。 生まれたばかりの赤ゆっくりの皮というのは、とても儚く脆いものだ。今の僕と君の関係のようにね。 そんな赤ゆっくりに肉体的な虐待を加えることは、真の虐待師ですら容易なことではないんだよ。 僕が赤ゆっくりを殺さず力の調節を出来るようになるまで、何百、何千というゆっくりを虐待してきたからこそ身についた芸当なんだ。一朝一夕で身に付くほど、虐待道は甘くない」 これで、彼女も自分は虐待師にはなれないことを悟るだろう。男はそう思っていた。 しかし、彼女の男への愛情はそれを上回った。 無理でも何でもやってみせる!! 自分にも、虐待が出来ることを証明してみせる!! 女は親れいむの口を無理やり抉じ開け、中から赤ゆっくりを取り出し、手に持った。しかし…… 「な、なんで? どうして、こんなに簡単にしんでしまうのおおおぉぉぉ―――――――!!!!」 『なんででいぶのあがちゃんをごろずのおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――!!!!』 赤ゆっくりの皮は想像以上に脆く、女が何度やってみても、簡単に潰れてしまう。 遂には、親れいむの口を抉じ開けるも、すべての赤ゆっくりが居なくなっていた。 これ以上、ストックは無いのかと女の顔が青ざめる。しかし、すぐに表情に色が点った。最後の希望と言わんばかりの表情で、男の顔を見上げる。 男も彼女の言わんとしていることに気が付いたのか、仕方ないと溜息をつきながら、未だ指の中で絶叫を上げていた赤ゆっくりを手渡した。 これが正真正銘最後の虐待だ。 男は簡単にこの赤ゆっくりを虐待してみせた。ゆっくりが悪いからなんて、底の浅い言い訳は出来ない。 神様。博霊の神様。私に虐待の力を!! この赤ゆっくりに、悲鳴を上げさせてください!!! 女は目を瞑り、神に祈りをささげると、赤ゆっくりに力を加えた。 プチュ 「あっ……」 無情にも、博霊の神様はご加護を授けてはくれなかったようだ。 余談ながら、幻想郷にあるもう一つの神社、守矢神社のロリ神様は、自身の眷属がゆっくりの餌になることに、大層ご立腹とのことだ。 神という立場上、食物連鎖の理を否定をする気はないが、それと感情論は別の次元にあるものらしい。 もしも彼女が博霊の神ではなく、守矢の神に祈りをささげていれば、あるいは奇跡の風は彼女に吹いていたかもしれない。 閑話休題 女は地に手を膝をつき、その目からは止めどなく涙が溢れ出てくる。 自分は虐待お姉さんにはなれなかった。かといって、ゆっくりを殺した自分は、もう二度と愛でお姉さんにも戻ることが出来ない。 「うああああああああ――――――――――――――――――ん!!!! もう赤ゆっくりが一匹もいないよおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!」 『ゆわあああああああ――――――――――――――――――ん!!!! でいぶのちびぢゃんがみんないなぐなっだよおおおぉぉぉぉ―――――――――――!!!!!』 女は泣きじゃくった。 赤子のように、癇癪持ちの子供のように、みっともなく泣きまくった。 愛する男の前だというのも忘れ、地面に額をこすりつけて蹲った。 男はそんな女の体を抱き上げると、ハンカチを出し、涙を拭いてあげた。 「わ、私は虐待お姉さんになれないばかりか、も、もう愛でお姉さんに、も、戻ることさえ……」 「大丈夫。これを見ていたのは僕だけだ。僕が黙ってさえいれば、誰にも知られることは……!!!」 『おぢびぢゃんだちをころじだにんげんは、ゆっぐりじねえええぇぇぇぇぇ―――――――――――!!!』 子供の敵と言わんばかりの険しい表情で、れいむは女に体当たりをする。 しかし、丁度タイミング良く男が女の体を起こしにかかり、れいむ渾身の攻撃はスッパリ外れてしまう。 そして、勢いそのままに橋の上を転がっていくと、落下防止の手すりの下を綺麗に潜り抜けて、川の中に一直線にダイブした。 『ゆぎゃああああぁぁぁぁぁ―――――――――!!! なんでかわさんにおぢるのおおおぉぉぉぉぉ―――――――――!!!!』 れいむは流されていった。 「……僕さえ黙っていれば、誰にも知られることはなくなったよ。いや本当に」 男は先ほど飲み込んだ言葉を繰り返した。 「そんなことじゃない!! 私は、愛するゆっくりを自分の都合のために殺してしまったのよ!!」 「人間誰しも間違いはあるよ。それに他の動物愛護団体、例えば野鳥や小動物の愛護団体だって、生態系に異常が出ると、悲しさや悔しさを我慢して、間引きすることもある。 所詮は人間のエゴで管理されているんだ。ゆっくりだって同じことだよ。だから君は愛でお姉さんに戻れる。今回は偶々魔が差しただけさ。 心の底からゆっくりを愛しているんだろ。この震えた体が何よりの証拠だ」 「ぎゃ、虐男さん……」 二人は抱き合った。 抱きしめ、人目も憚らず、熱い口づけを交わし合う。 まるでその光景は、世界が二人だけになったかのような錯覚を覚えさせた。 しかし、シンデレラでいられる時間は長くない。 二人は惜しいと思いつつも抱擁を解き、互いを見つめ合うと、そのまま何も言うことなく同時に背を向けた。 言葉に出さなくても、しっかり分かっていた。自分たちの楽しかった時間は、これで終わってしまったのだと。もう二度と昨日には戻れないのだと。 明日からは、お互い元の生活に戻るだけだ。 男は虐待お兄さんに、女は愛でお姉さんに…… 遠く聞こえるゆっくりの悲鳴をBGMに、二人は逆の方向にそれぞれ橋を下りていった。 これは、ゆっくりによってすれ違ってしまった男女の悲しい愛の物語である。 〜fin〜 久しぶりに「ゆっくりいじめ系712 ゆっくりですれ違った男女の悲しい愛の物語」を読み返し、どうにも納得出来なくて加筆修正してしもた 編集者さん、いつも御苦労さまどす 途中やラストが結構変更されているので修正版としてではなく、新規SSとして纏めてもらえると助かります 以前の内容のほうがいいという人がいるかもしれないので 過去作 ゆっくりいじめ系435 とかいは(笑)ありす ゆっくりいじめ系452 表札 ゆっくりいじめ系478 ゆっくりいじり(視姦) ゆっくりいじめ系551 チェンジリング前 ゆっくりいじめ系552 チェンジリング中 ゆっくりいじめ系614 チェンジリング後? ゆっくりいじめ系615 チェンジリング後? ゆっくりいじめ系657 いい夢みれただろ?前編 ゆっくりいじめ系658 いい夢みれただろ?後編 ゆっくりいじめ系712 ゆっくりですれ違った男女の悲しい愛の物語 ゆっくりいじめ系744 風船? ゆっくりいじめ系848 風船? ゆっくりいじめ系849 風船? ゆっくりいじめ系936 カルガモとゆっくり 前編 ゆっくりいじめ系937 カルガモとゆっくり 後編 ゆっくりいじめ系938 カルガモとゆっくり おまけ ゆっくりいじめ系960 ゆっくりにドラえもんの道具を与えてみた ゆっくりいじめ系1702 三匹のゆっくり 1 ゆっくりいじめ系1703 三匹のゆっくり 2 ゆっくりいじめ系1704 三匹のゆっくり 3 ゆっくりいじめ系1705 三匹のゆっくり 4 ゆっくりいじめ系1706 三匹のゆっくり 5 ゆっくりいじめ系1707 三匹のゆっくり 6 ゆっくりいじめ系1708 三匹のゆっくり 7 ゆっくりいじめ系1709 三匹のゆっくり 8 ゆっくりいじめ系1716 続・ゆっくりにドラえもんの道具を与えてみた
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2007年09月25日21時22分 校長が改めて謝罪=いじめ自殺の高校-神戸 「衝撃を受けている」。神戸市須磨区の私立高校で3年の男子生徒(18)が飛び降り自殺し、この生徒に対する恐喝未遂容疑で同学年の少年2人が新たに逮捕されたことを受け、同校は25日、記者会見を開いた。校長は「いじめを察知できず申し訳ない」と謝罪、苦渋の表情を浮かべた。 同校は18日から20日にかけて、今回逮捕された少年2人から話を聞いた。2人のうち、自殺した生徒と同じクラスの少年(18)はしっかりと受け答えしたが、別のクラスの少年(17)は精神的ダメージが強くてほとんど眠れない状態だったという。 調査の結果、同じクラスの少年は、金を要求するメールの送信にかかわったと判明。しかし、別のクラスの少年は事件にかかわっていないとみられていただけに、会見に同席した教頭や生徒指導部長は「本校の調査でも分からなかった」と歯切れの悪い答えを繰り返した。 同校は今後、自殺した生徒と同じクラスの生徒で、いじめを認識していた11人から聞き取り調査を実施する。 校長は会見でいじめを把握できなかったことを謝罪したが、自身の責任については「事態の推移を見極めて適切に判断する」と述べるにとどまった。(了)
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餡娘ちゃんに花束を 17KB 愛で パロディ ドスまりさ 希少種 虐待人間 愛護人間 創作亜種 ハートフル注意 二行作 【はじめに】 このSSはフィクションです。 実在のものとは関係ないし、或いは他人の空似です。 餡娘ちゃん生誕記念と聞いて、カッとして書いた。 ハートフルものだし、絵師作家様方の創作物もお借りしているし、今は謝罪している。 【本編】 ふたばの森の近くに、変わった集落がある。 そこでは、ゆっくりと人間が共存していた。 小さいながらもメインストリートとなっている通りを、男と饅頭が走り抜ける。 「ヒャッハー! ゆっくりは虐待だー!」 「やめてね! かわいいかわいい、れいむをゆるしてね!」 「ヒャッハー! 絶対に許さねえ!」 大通りに面した、藁葺きの家。 その縁側で、女がありすを膝の上に乗せて和んでいる。 「平和ねー」 「とかいはねー」 「あら、鬼威惨が駆けてくわ」 「ヒャッハー! 走れ走れー!」 「お、お、おねーさん、ゆっくりしないでたすけてね!」 「れいむ、頑張ってねー」 「ゆがーん!」 れいむを追い掛け回す鬼威惨の側を、飼いまりさが通り過ぎる。 男は、白黒饅頭には目もくれない。 飼いまりさの向こうから、三輪バイクに乗った老人がやってきた。 バイクはリヤカーのようなものを引いていて、そこからは良い匂いが漂ってくる。 「おじさん、れみりゃまん、くれなのぜ!」 「はいはい。お使いかい? えらいね」 「ゆん! おだいは、おぼうしのなかなのぜ!」 老人は、まりさの帽子の中からタッパーを取り出す。 そして容器の中の小銭と、ほっかほかの蒸しれみりゃを入れ替えた。 「はい、ヤケドには気を付けるんだよ」 「ゆっくりありがとうのぜ! あちちちち・・・」 飼いまりさが、ぴょんぴょん跳ねながら来た道を戻る。 蒸し饅頭売りの側に、今度は縁側にいた女がやってくる。 「おじさん、まりさまんある?」 「はいはい。おいしく蒸し上がってるよ」 別に、まりさやありすが特別扱いを受けているわけではないのだ。 この村ではゆ虐派も愛で派も、そしてゆっくり達も、それなりに穏かに暮らしていける。 それは、集落を治めている者のおかげであった。 この村の長の名前は、餡娘ちゃん。 幼い見た目とは裏腹に、その手腕によって集落を取り仕切る敏腕少女である。 『餡娘ちゃんに花束を』 (作・二行) 餡娘ちゃんの朝は早い。 早いというより、昼も夜もなく働いているという印象だ。 村人村ゆんの要望を元に、彼女は様々な施設を作る。 人間饅頭問わず、住民は皆食いしん坊なので、作る大半は食料庫だ。 倉には納める種類によって、『とかいは』『どろわあず』『あんこばなし』等と名付けられている。 最近では『あんこばなし』のSSが溢れ返って、ある住民がさらなる保管庫を作っていた。 餡娘ちゃんは他にも会議場や遊び場などを建設する。 それらは豊臣秀吉の一夜城の如く、いつのまにか出来ていたりする。 その度に人々は、驚きと共に感謝を述べるのである。 だが、感謝を忘れたものというのは、時や場所を選ばす湧いて出る。 「けっけっけっ。こんなもの俺は気にいらねえなあ! 捨てちまうとするか!」 「むきゃきゃきゃ、さいきんは、まどうしょとよべるものがないわね!」 ゲス人間と賢者(笑)のコンビが、食料庫を荒らしている。 何かと文句を付けては、倉の中のものを潰したり、しーしーをかけて回る暴虐ぶりだ。 「ゆっ! げすがあばれてるよ!」 「いけない、餡娘ちゃんに知らせないと」 1匹と1人の目撃者が走り去る。 間もなく、小さなまりさを連れた餡娘ちゃんが、荒し被害を受けている倉に到着した。 「むきゃ? あんこちゃんよ」 「おうおうおう、餡娘ちゃんよー。俺達はつまんねえものを制裁しているだけだからよ。 村長さんは村長さんの仕事に戻って、俺達をもっとゆっくりさせてくれよ」 餡娘ちゃんは、無言で抱えていたチビまりさを放り出した。 小まりさはぽよんぽよんと、ゲスコンビの元へ近付いていく。 「おいおいおい、虐待しろってか、餡娘ちゃん」 「むきゃーっ! ようしゃなくやっちゃうのよ、おにーさん!」 「そりゃそりゃそりゃ!」 手を伸ばし、前のめりになってゲス人間が襲い掛かる。 チビまりさはそれをかわすこともなく、逆に男の指先に噛み付く。 そして。 「え?」 得体の知れない口の力で、ゲスを倉の外へ投げ飛ばした。 「むきゅきゅっ! まって、おにーさん!」 慌てて外のお仲間の元へ飛び出していくゲスぱちゅりー。 ゲス人間は顔面を地にこすり付けて悶絶していた。 チビまりさもその後を追い、ゲスに対峙する。 「やいやいやい、何てことするんだ糞袋!」 「むきゅきゅきゅ。こーかいするがいいわ、これからおにーさんのほんきを・・・」 2つのゲスの視線が、上がった。 小さかったはずのまりさは、みるみるうちに大きくなり、見上げるほどの大きさになった。 それは正しく、ドスまりさ。餡娘ちゃんが飼っているまりさの、真の姿である。 「やややあ、ドスまりさ。今日はいい天気ですね」 「むきゅきゅん。はばないすでー・・・」 ドスまりさは高く舞い上がり、哀れなゲスを大きな影で包み込んだ。 断末魔より力強く、巨大あんよの音が響いた。 ゲスぱちゅりーは単なるシミと化し、ゲス人間も完全に失神していた。 伸びている男の腕を餡娘ちゃんがつかむ。 元の大きさとなった飼いまりさと共に、彼女は村の外れに消えた。 それから先、ゲス男がたどった結末を知るものはいない。 まさか違法性のある仕置きをやるわけではないだろう。 分かっているのは、この村で彼の姿を見ることは2度となかった、ということだけである。 村から一歩出ると、そこはふたばの森だ。 それは、豊かな恵みと様々な珍獣が待ち受けている楽園。 誰しもがエンジョイ&エキサイティングを求めて、ここを訪れる。 森に来ると、鬼威惨・悪姐惨は虐用ゆっくりを使って、アウトドアな虐待に挑戦する。 愛で人間は野生ゆっくりと戯れたり、食料集めに精を出す。 鬼威惨に餌集めを頼むと、ゆっくり用の籠に唐辛子を入れたりするので、任せられない。 虐待派の村での仕事は、専ら建設業になっていた。 さて、普段なら森の中に悲鳴や喜びの鳴き声がこだまする所である。 しかし今日ばかりは違っていた。 餡娘ちゃんが、虐待派と愛護派の代表と一緒に、2人の男と向かい合っていたのである。 男というのは、端的に言えば細いのと太いの。 細かく描写すれば、細い方は貧弱な男の見本ともいうべきゴボウ野郎である。 太い方は、飛べそうもないただの豚といった感じだ。 「村の皆さんに集まって頂いたのは、他でもありません」 細いのが丁寧な口調で切り出した。 しかしその目には、明らかな軽蔑の色が見て取れる。 「皆さんには、ふたばの森に入って欲しくはないんです」 「何言ってるんですか? ここは、誰だって訪れていいはずでしょう?」 「ヒャッハー! ふたばはフリーダムだぜー!」 愛で派と虐派が抗弁する様子を、餡娘ちゃんは黙って聞いていた。 やり取りに割り込んだのは、脂ぎったもう1人の男。 「ゆっくりとか、わけわかんねーよ。キモイから消えてくれよ」 「どういう意味ですか?」 「ゆっくりと戯れる村の皆さんには、としあきの資格が無い、ということです」 としあきとは、ふたばの森を訪れる者の総称である。 由来は各自ググろう。 「ヒャッハー! ふたばの掟はただひとつのハズだぜー!」 「そうです。エンジョイ&エキサイティング。私達はそれを守り、楽しんでいます!」 「虐厨が口聞くんじゃねえよ」 「私は愛で派です!」 「やれやれ。私共も困ってるんですよ。あなた達のせいで、森がすっかり狭くなってしまって」 「ヒャッハー! 俺達は縄張りは守ってるぜー!」 「いるだけで邪魔っつってるんだよ、このハゲ!」 「ギャッハー! ハゲとモヒカンは別腹だぜ!」 「ともかく! ふたばの森のことは、森の主達が決めることです。 我々を呼びつけて恫喝紛いのことをやっても、全く無意味ですよ」 「あなた方の言い分はよく分かりました。では、森の主にお伺いを立てることにしましょう」 「まあ、きっと無駄足ですけどね。我々がここにいる。それが、答えなんですから」 「ふん・・・」 「ヒャッハー! おととい来やがれー!」 凸凹コンビは、唾を吐きながら森の奥へと帰っていった。 村の3人も、ゆっくり達と一緒に家路に着く。 餡娘ちゃんは、最後まで口を開くこともなく、何かを考え込んでいるようだった。 それからしばらく経った、ある朝。 ふたばの森に、火の手が上がった。 炎は森の自然を焼き尽くし、珍しい生き物達も犠牲になった。 ふたばに定住していたゆっくり達も、その大半は焼き饅頭となって果てた。 「ゆんやぁぁぁ! れいむのかわいいおちびちゃんたちがぁぁぁ!」 「おねえちゃぁぁぁん!」 「ああ、ふたばの森が消えていく・・・」 「あんなにゆっくりしたゆっくり達だったのに・・・」 ゆっくりや愛で派は、犠牲になった自然やゆっくりに涙を流した。 「ヒャッハー! 俺らを差し置いて虐殺とは頂けないぜー!」 「ギャッハー! 明日のサバイバルアマギリマッチがー!」 虐待派も、炎の容赦ない虐殺ぶりとプレイの幅が狭まることに落涙した。 追い討ちをかけるように、ふたば周辺にある噂が飛び交った。 餡娘ちゃんの村の人間が、森に火を付けたというのだ。 例の愛で派と虐待派の代表が、噂を流している者を探す。 案の定、あの時やり合った細いのと太いのが、焼け跡に立って熱弁を振るっていた。 「これは全て、あの頭のおかしい村の連中の仕業なんです! ふたば焼き討ちなんて恐ろしいことができるのは、あの社会不適合者達だけです!」 「あいつらは、自分の仕業だってバレたくなくて、あちこち火を付けて回ったんだ! ならばこちらも、餡娘とかいうクソガキの村を、襲ってやろうじゃないか!」 言ってることは、無茶苦茶だった。 それは聴衆にも分かるらしく、誰もがしらっとした視線を向けている。 彼らはふたばという遊び場がなくなったので、ヒマ潰しに来ているだけらしい。 それを知ってか知らずか、凸凹はさらにヒートアップしていく。 「皆さん分かりますか、これは自由に対する挑戦ですよ! 今ここで奴らを根絶やしにしなければ、またふたばは荒らされるんですよ!」 「あいつらは、どいつもこいつも犯罪者だ! 犯罪者を殺して何が悪い!」 「いい加減にしなさい。流石のとしあき達も引いてるじゃないですか」 「ヒャッハー! 人間虐待はゆっくりできないぜー」 愛で派はゴボウの前に、虐待派は飛べない豚の前に立ち、視線をぶつける。 「出ました! 皆さん、これがクズ村のクズ人間ですよ!」 「としあきの敵だ! としあきの敵だ!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 「何がゆっくりですか! あんな気持ちの悪い生首の、どこが良いんですか!」 「存在丸ごと愛らしいですが、なにか」 「そして思わずヒャッハーしますが、なにか」 「むむむ」 「なにが、むむむなのぜ!」 野次馬をかき分け、野生のまりさとれいむの番が、4人の中に飛び込んできた。 「こっちのおねーさんは、まりさたちを、ゆっくりさせてくれるのぜ! そんなにんげんさんが、まりさごとふたばをやくなんて、ありえないのぜ!」 「こっちのもひかんさんは、れいむたちをいじめる、こわいにんげんさんだよ! でもこっそり、もりにすんでるどーつきちぇんと、ゆっくりしてるんだよ!」 「わ、馬鹿、言うな!」 「へー、胴付きかー」 「ヒ、ヒャッハー! 視線が痛いぜー!」 「ふたばをあらしても、あんこちゃんのむらはゆっくりできないよ! そこのおいしそうなにんげんさんは、ゆっくりりかいしてね!」 「誰が根野菜と豚肉ですか! ・・・そんなサクラを使っても、森の主の目は誤魔化せませんよ」 「お前達はおしまいだー! バーカ、バーカ!」 群集が騒ぎ出し、2つに割れた。 人の谷間から屈強な男がゾロゾロと現れ、4人と2匹に対峙した。 「おお、これはこれは主のお使いの方ではないですか。 ささ、早速、このテロリスト共をしょっ引いて下さい」 筋骨隆々たる腕が、つかむ。 捕獲したのは、細い男と太い男。 「はれ?」 「貴様らこそ、ふたばの主の目を誤魔化せると思うな」 「お、お、俺達は何も」 「黙れ放火犯。貴様らの仕業だってことは、既にお見通しだ」 「え、あれ、その、ええ、どうして?」 「その分けを、これからじっくりと話してやる」 鍛え上げた男達が、ガリガリ君とブヨンブヨンを連行していく。 対照的な光景だった。 「くそ、おい、こら!」 「餡娘の、ゆっくり村の連中と関わったばっかりにぃぃぃ! ゆっくりの、ゆっくりの、ゆっくりぃぃぃぃぃ!」 まるで、饅頭の断末魔だ。 見苦しい叫びを残して、放火魔は連れ去られた。 群集は1人去り、2人去り、そして全ていなくなる。 残されたのは、村の2人と野生の2匹だけだ。 「ありがとう、助かったよ」 「どーいたしましてのぜ!」 「このド饅頭、聞いてもいないことペラペラと!」 「ゆー! たすけてちぇぇぇぇん! ちぇんのはにーがいじめるー!」 いつかどこかで見たような、れいむと鬼威惨の追いかけっこが始まる。 野生のれいむは意外と逃げ足が早く、モヒカンは中々捕まえられない。 「ねえ、まりさ。森が小さくなって大変でしょう? 良かったら、私達の村に来ない?」 「まりさたちは、もりぐらしのほうが、ゆっくりできるのぜ。 おねーさんたちこそ、もりがちいさくなったら、むーしゃむーしゃがすくなくなるのぜ?」 「それは大丈夫よ、だって私達の村には・・・」 遂にれいむを捕らえきれず、鬼威惨がバテて倒れている頃。 村では、餡娘ちゃんの飼いまりさが、村人村ゆんを先導していた。 「ゆっ! 餡娘ちゃんが避難所を作ったよ! ゆっくり付いて来てね!」 「ありがたや、ありがたや」 「ふたばさんがゆっくりするまで、ひなんじょでゆっくりしようね!」 避難所には、類焼を受けて焼け出されたものの仮設住宅と、備蓄食料の配給所が作られていた。 もちろん、生焼けゆっくりの寝床と餌も用意されている。 「しばらく村のご飯は、避難所で配るよ! 皆で仲良く、むーしゃむーしゃしてね!」 「すくなくても、みんなといっしょなら、ゆっくりできるね!」 「ならば俺は、ゆっくりを食うぜ!」 「ゆんやっ!」 「ゆ虐さんは、ふたばの森がゆっくりするまで我慢してね!」 「ひゃっはぁ・・・」 餡娘ちゃんは、流石に疲労を覚えていた。 ふたば大火災に伴う聞き取り調査や、避難所の作成。 災害と前後して行った祭りの準備や運営。 その他諸々の重責が、年齢不詳ながらも小さい両肩に圧し掛かっていたのだ。 なんでこんなことしてるんだろう。 そんな思いに駆られることも無いではない。 しかし、村人やゆっくりの幸せな顔を見ると、ついつい張り切ってしまうのだ。 今日も彼女は、『あんこばなし』のメンテナンスに向かう。 倉庫の間取りを変えて欲しいという、ささやかな願いを叶えるために。 チビまりさが、餡娘ちゃんの横を跳ねながら付いていく。 少女が村の大通りを行くと、違和感を感じた。 「ねえまりさ。何か村人の数が、少ないように見えるんだけど」 「ゆっ? まりさはそうは思わないよ。いつもと同じで、ゆっくりしてるよ」 「そう?」 「餡娘ちゃん、疲れてるんだよ」 「かもね。たまには、ゆっくりしようかしら」 飼いまりさが、ニコッと笑った。 餡娘ちゃんも笑い返したが、笑顔の意味は、よく分からなかった。 そうこうしているうちに、『あんこばなし』の倉に到着する。 少女は、またもやおかしな気配を感じた。 「この中に、誰かいるわね」 「ゆゆゆ? 本当?」 「まりさ、あなた今日は変よ。この気配を感じられないなんて」 餡娘ちゃんが、倉の扉に手をかける。 ゆっくりと開け、奥を覗き込むと、そこには。 「「「「「「「「「「餡娘ちゃん、おめでとー!」」」」」」」」」」 みっちりと入っていた村人村ゆんが一気に飛び出してきた。 少女は人の波の上に乗せられ、どこかへ運ばれていく。 「え? なにこれ?」 「さあ、サプライズは成功だよ! 後は盛大にゆっくりするよ!」 ドス化した飼いまりさのお帽子のつばに、餡娘ちゃんが乗せられた。 彼女が周りを見渡すと、皆、テーブルや食器やあまあまを持って、村の広場へ向かっている。 ドスまりさが広場の中央で少女を降ろすと、そこはもうパーティ会場。 ご馳走が並んだテーブルの前で、餡娘ちゃんは状況がつかめず、呆然としていた。 「それでは、改めてせんげんっするよ!」 「「「「「「「「「「餡娘ちゃん。お誕生日、おめでとー!」」」」」」」」」」 盛大な祝福宣言が、全住民から贈られた。 クラッカーが鳴る。拍手は鳴り止まない。 「ああ、あの、ええと・・・ありがとう」 「ヒャッハー! 照れてるぜー!」 「でも、私の誕生日、一週間前だよ・・・。まあ、私も忙しくて忘れてたけど」 「ごめんね、餡娘ちゃん。火災の一件があったから、準備に手間取っちゃって。 でもおかげで、色々用意できたのよ」 「ヒャッハー! これはゆんドーナツの詰め合わせだぜ!」 「ヒャッハー! こっちはボーダー商事のめすぶた饅頭だぜ!」 「甘いのばっかりね」 「そうでもないよ!」 真っ白いテーブルクロスの上に、灰色の饅頭が飛び乗る。 「あらあなた、見ない顔ね」 「私はなずーりん。書記長とも呼ばれている、近頃評判のゆっくりさ」 「その書記長さんが、私に何のようなの?」 「よくぞ聞いてくれた! 今から我が同志が餡娘ちゃんにプレゼントをする!」 「同志って、ゆっくり達が?」 「そうだとも。これは全てこの書記長の発案により・・・」 なずーりん書記長の身体が、ヒョイと持ち上がった。 鼠饅頭を手に取ったのは、白髪のメガネをかけたご老人。 「いやー、これはしょきちょーなずーという、珍しいゆっくりなんですねー。 でも、手柄の横取りはいけないんですねー」 これまた近頃噂の愛で?おじいさん、ムシゴロウさんだった。 彼は恐ろしい速さでなずーを撫で回す。まるでルービックキューブが上手い人のように。 「ゆ、ゆぶぶぶ」 「あのムシゴロウさん、そのくらいで」 「おっとこれはいけない。早速、アツアツのオレンジ風呂に浸からせてあげましょうね」 「話が進まないわね」 「いや、もう話す必要もないみたいですよ」 村人や指差した先に、1本の線があった。 ラインにも見えるそれは、ゆっくりの行列。 それらは口々に花をくわえ、色とりどりの贈り物を運んでいる。 先頭のれいむが、餡娘ちゃんの足元に来る。 「ごめんなさい、あんこちゃん。 ふたばのもりがちーさくなったから、あちこちでおはなさんをあつめてたよ」 れいむはそう言って、小さな花を少女に渡した。 れいむによく似た、赤い花。 その後も、ゆっくりが駆け付けては、花を餡娘ちゃんに贈り続ける。 「ゆっくりしすぎて、ごめんなさい」 「おはなさん、ぜんぶとっちゃわるいから、とおくまでいってきたよ」 「もっとおおきいの、とりたかったよー」 「むきゅっ。このおはなさんは、どうかしら?」 「とかいはなあんこちゃんには、とかいはなおはなさんよ」 「しろいきょとう!」 全てのゆっくりから花を受け取った頃には、餡娘ちゃんの手に大きな花束が出来上がっていた。 「ありがとう、皆。ありがとう」 この日ばかりは、人間もゆっくりも笑顔を絶やさなかった。 鬼威惨もお姉さんも、れいむもれみりゃも胴付きちぇんも、ゆっくりした表情を浮かべている。 ただ1人、餡娘ちゃんだけが、笑いながら泣いていた。 「餡娘ちゃん、これからも」 「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」」」」 (完) 【過去作】 ※単発物近作 ふたば系ゆっくりいじめ 929 ブラック・スイーツ・ちぇぇぇぇぇんソー ふたば系ゆっくりいじめ 906 蟷螂の斧 ふたば系ゆっくりいじめ 833 俺持ってんの1円じゃなくて・・・ ※カオスVS鬼威惨 ふたば系ゆっくりいじめ 947 はげの復活(上) ふたば系ゆっくりいじめ 428 はげの行進 ※YHKアーカイブス ふたば系ゆっくりいじめ 840 プラネット・ゆース ~ドスまりさ~ ふたば系ゆっくりいじめ 675 プラネット・ゆース ~きめぇ丸~ ふたば系ゆっくりいじめ 658 緊急特別SS ゆっくり割れる窓ガラスさんの謎 ふたば系ゆっくりいじめ 594 プラネット・ゆース(うーぱっく&すぃー) ※続編準備中 ふたば系ゆっくりいじめ 560 なずーりんに祝福を ふたば系ゆっくりいじめ 796 Detroit Yugyaku City 2 ※ぬえ nue059 「スキャット・ゆん・ジョン」 nue022 「ゆナッフTV」 nue009 「ブラックペーパー・チャイルド」 その他の作品に関しては、ふたばSS@WIKIの『二行の作品集』をご覧下さい。 餡娘ちゃんとWIKIあきに、多謝。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓↓これ読んでると、ゆ虐について荒れるのが微笑ましく感じるな -- 2011-11-17 11 45 38 飛べない豚って例えが、読んでいるとジワジワくるなw -- 2011-08-09 01 49 20 虐待も、制裁も、愛でも、全部アリ。 虐待派と愛で派が交わることのない主張をぶつけ合うのも、制裁派がゆ虐にルールを主張して愛で・虐両方から叩かれるのも、 罵詈雑言で罵り合うのも、全部楽しいよね。 結局、みんなはゆっくりが大好きなんだよね。仲良くなんかしなくていい。わかり合わなくてもいい。 言い争うのも、けなし合うのも、褒め合うのも、議論するのも、楽しい。楽しい。楽しい。 -- 2010-07-22 00 40 26
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「ふたば系ゆっくりいじめ 61 BJ/コメントログ」 未完結。続編2読む価値無し。 -- 2015-09-29 18 10 31
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※ あなたの八雲紫に対するイメージを大きく損ねる可能性があります。 ※ 八雲紫と八雲藍と橙がマヨヒガの屋敷に住んでいます。二次設定余裕でした。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― マヨヒガの食卓。橙がご飯にがっついている。あまり行儀が良いとは言えない。 でも、私が注意する必要は無いの。 「落ち着いて食べなさい、橙。ご飯は逃げないから」 「はぁい」 そういう仕事は藍の役目。面倒見がいいのよね、特に橙に対しては。 藍の式だから藍が世話をしている、と言えばそれまでだけど、生憎私は式である藍の世話なんてした覚えが無い。 「藍ったら、そうしていると橙の母親みたいよ」 「え……藍様が、お母さん?」 キョトンとする橙と、ポカンとする藍。ほら、そっくりじゃない。 「い、いやいや……そんな立派なものじゃないですよ、紫様」 またまた。否定してるけど、本当は満更でも無いでしょう? 「お母さん……私も、藍様がお母さんだったら嬉しいです!」 「え……そ、そうかな? でも、私なんか……」 「ううん、藍様じゃなきゃ嫌です」 イイハナシダナー。 「……ありがとう、橙……」 ほーら泣くわよ、すぐ泣くわよ。いつの間にそんなに人間みたいになってしまったのかしら。 でも、藍の気持ちが分からなくもない。私だって、橙にお母さんと言われたら嬉しいかもしれない。 「橙、ちなみに私はどう思う? 橙にとって、私は何かしら?」 お姉ちゃん……は無理があるわよね、やっぱり。 「う~ん……」 何かしら。赤の他人とか言われたら少し悲しいかも。やっぱりお母さん…… 「あ! おばあちゃんです!」 …………!? 「お、おばあちゃん!?」 「プッ」 おばあちゃん……流石に傷ついた。大妖怪と言われる程長生きしてるのは確かだけど。 藍は笑いをこらえている。人事だと思って……私、一応あなたの主人なんだけど。 「だって紫様、寝てる時間長いし」 それは、あれぐらい寝ないと体力が……あ、それは老化しているということなのかしら。 そういえば、冬眠の時間もここ数十年で結構長くなったような気が…… 「家事は藍様に任せっきりだし」 言われてみれば……橙にとっての母親が藍で、その藍に世話を任せている私は確かに祖母の位置に…… 「お説教好きだし」 歳をとって誰かの上に立つようになると自然とそうなるの! 幽々子とか閻魔様とか! 「ククッ……まあ控え目に見ても、私の姉というところでしょう……プスー」 ねぇ藍、そんなにおかしい? 笑いたかったらこらえなくても良いわよ? どうせ後のお仕置きは決定してるから。 「でも……私が藍の姉? それって橙から見ると……」 「おばさんだね!」 「ブフッ!」 藍がついにふきだした。おばさん……おばあちゃんよりはマシだけど、おばさん…… いいわよ、笑いなさいよ藍、いくらでも。どうせ私はおばさんよ、若くないわよ。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― それから数日。私が人里に行くと、何やらおかしな話になっていた。 あの話がどこをどう広まったのかは知らないけど、行く先々で変に気を遣われる。 おそらく藍や橙が、人里でこの間の話をしたのでしょう。「お年寄り」として扱われているような気がする。 それにしても、随分と歪曲されて伝えられているみたい。噂話なんて尾ひれがついて当然なのだけど、 「八雲紫は人の助け無しでは生活もままならない程年老いた」というのはあんまりでは無いかしら。 当然この噂話は、私がよく知っている人間や妖怪にも伝わっていた。 「ゆ……紫!? 何してるんだ、一人で歩いちゃダメだろ!」 魔理沙。要介護のおばあちゃんだと思われているらしい。 「さっさと復活しないと、幻想郷を貰ってしまうわよ?」 吸血鬼。病気にかかったとでも聞いたのだろうか。 「あら、八雲のおばさまじゃない。ご機嫌いかが?」 幽々子。おばさんとして扱われただけ、まだマシかもしれない。 「あの、師匠が一回顔出せって……」 兎。あの月人がそんな事を言うとは。歳をとったら検査ぐらいしろという事? 「酒は百薬の長だよ。飲んでればきっと治るさ」 萃香。なぜ悲しそうに言うの? 私は不治の病にでもかかったの? 「あんたには緋想の剣よりもこっちの方がお似合いよ!」 比那名居の天人。ぶっきらぼうに(高そうな)杖を渡された。 「紫……私達が初めて会った時の事覚えてる? あの時は敵同士で……」 霊夢。普段そっけない彼女がまさかの思い出話。どうやら霊夢の中の私は風前の灯らしい。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― それからしばらくして、文々。新聞に『幻想郷の大妖怪、八雲紫健在!』という記事が載った。 載ったというか、あの天狗を脅して載せた。こうでもしないと、皆の誤解を解く事はできないでしょうし。 ところがこれで一件落着かと思ったら、意外と文々。新聞の購読者が少なくてあまり効果は無かったみたい。 あの天狗、こんな時くらい役に立ちなさい。 ……結局、良い解決法は見つからないまま。 最悪の場合、「元気ですよー」と言いながら幻想郷を飛び回るしかない。リリーホワイトじゃあるまいし…… ~ おわり ~ ※ ゆかりんかわいいよ ゆかりんかわいいよ いぢめなのにかわいいだと・・・ けしからん、もっとやれ! -- 名無しさん (2009-04-05 02 11 12) 和むねぇ -- 名無しさん (2009-04-06 22 58 24) みんな優しいな。式以外は。 -- 名無しさん (2009-04-07 12 36 07) リリーパープルですね、わかります -- 名無しさん (2009-04-20 10 19 18) いや、おばあちゃんだからシルバーだな -- 名無しさん (2009-04-21 06 20 52) だれうま -- 名無しさん (2009-05-30 23 36 44) 優しさが痛いんだろうな -- 名無しさん (2009-05-30 23 37 35) これはイジメというか愛されているなwww -- 名無しさん (2009-06-06 11 07 28) いじめじゃないけどいじめみたいな、そんなかんじ -- 名無しさん (2009-06-06 18 51 40) ババア俺だk…(ぴちゅーん) -- 名無しさん (2009-06-08 14 10 34) リリーシルバーwww それにしてもゆかりん人気あるんだなw -- 名無しさん (2009-07-23 01 19 56) いぢめで可愛いと思わされたのは初めてかもしれんw -- 名無しさん (2009-07-25 07 23 43) いぢめネタで最初から最後まで安心して読めるなんて… -- 名無しさん (2009-07-26 00 15 53) リリーシルバーが通った後は見るも無惨な荒野 -- 名無しさん (2010-01-07 09 13 17) しかし皆さん、リリーシルバーってうけますねそれ(爆笑)。 シルバーってバァバァとか老人って意味ですよね? リリーバァバァ!! だははは! -- 外道 (2010-01-08 09 04 49) ↑死んだな。 -- 名無しさん (2010-01-08 11 17 40) ああ。 -- 名無しさん (2010-01-09 16 31 53) 外道ェ… -- 人狼 (2010-04-01 10 09 38) ( 罪) 華麗臭が! -- 名無しさん (2010-04-01 10 38 08) ( 罪) 浄土宗が! -- 名無しさん (2010-04-01 11 02 57) ( 罪) 少女臭が! -- Aーfd (2010-04-01 16 46 03) なんという団結力、圧倒的ではないか我が軍は でもきっと俺が藍様なら藍様と同じ反応をするだろうなw -- 名無しさん (2010-05-06 01 03 34) だるばむ -- 名無しさん (2010-08-19 20 19 26) だるばむとか書いてすみませんでした -- 名無しさん (2010-09-28 16 17 45) 何があったw -- 名無しさん (2010-10-07 20 27 20) リリーだるばむ -- 名無しさん (2011-06-07 23 16 10) 亡くなった婆ちゃん思い出した。オマイラ、婆ちゃんじいちゃんを大事にしろし -- 名無しさん (2011-06-11 21 28 51) これはいい -- 名無しさん (2014-03-13 17 12 58) 『小森のおばちゃまこんばんは』ならぬ、『八雲のおばちゃまこんばんは』 ……なんか違う気がする。 -- 名無しさん (2015-10-05 16 12 59) イイハナシダナーですでに吹いた -- 名無しさん (2016-02-11 19 58 28) 泣いてます♪泣いてます♪紫のおばちゃん泣いてます♪ -- 名無しさん (2016-05-10 19 54 33) 見事なまでのゆかりイジリだw -- 名無しさん (2017-02-03 02 12 56) 最後のリリーホワイトのくだりでふいたw -- ロリこん (2018-01-14 14 04 27) 久々に笑えるイジメを見た……ゆかりん可愛いよ -- 名無しさん (2020-03-14 14 09 23) 名前 コメント
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このページには、ゆっくりいじめ系2751~3000までの一覧となっています。 作品の後ろにある文字の説明はジャンルマークについてに纏めてあります。 2750以前および3001以降につきましては下記から。 ゆっくりいじめ.250 ゆっくりいじめ.500 ゆっくりいじめ.750 ゆっくりいじめ.1000 ゆっくりいじめ.1250 ゆっくりいじめ.1500 ゆっくりいじめ.1750 ゆっくりいじめ.2000 ゆっくりいじめ.2250 ゆっくりいじめ.2500 ゆっくりいじめ.2750 ゆっくりいじめ.3250 ゆっくりいじめ系2751 ゆっくり達の生涯 『加工場の日常編 プロローグ(A)』虐制家共料無 ゆっくりいじめ系2752 ゆっくり達の生涯『加工場の日常編 プロローグ(B)』虐家希無 ゆっくりいじめ系2753 ゆっくり達の生涯 『加工場の日常編 ライン工程』虐無 ゆっくりいじめ系2754 ゆっくりできないおみずさん虐共希無 ゆっくりいじめ系2755 紛争地でゆっくり虐無現 ゆっくりいじめ系2756 ゆっくり障害物競走?虐共希無 ゆっくりいじめ系2757 れみりゃ牧場虐家料無 ゆっくりいじめ系2758 ゆっくりの伝道師虐無 ゆっくりいじめ系2760 ブサイクれいむ虐無 ゆっくりいじめ系2761 おぜうさまのこーまかん虐緩無 ゆっくりいじめ系2762 れみりゃはメイド長虐希無 ゆっくりいじめ系2763 期待外れなゆっくり達虐環無現 ゆっくりいじめ系2764 しまわないで!虐巨強希ゆ幻 ゆっくりいじめ系2765 ゆっくりアスパラかかし虐制環家共無 ゆっくりいじめ系2766 てんこを無視してみた制緩無 ゆっくりいじめ系2767 ゆっくり生まれてきてね!虐環実家無 ゆっくりいじめ系2768 私だけの花虐希無 ゆっくりいじめ系2769 百々目鬼ゆっくり虐改無 ゆっくりいじめ系2770 れいむとれみりゃ親子いじめ虐制汚家無 ゆっくりいじめ系2771 歓楽街のるーみあ他環希無現 ゆっくりいじめ系2772 ゆっくり教えてね!! 1制家巨無 ゆっくりいじめ系2773 ドスと幼稚園虐巨無現 ゆっくりいじめ系2774 妄想お兄さん虐他家共希無 ゆっくりいじめ系2775 信じてくれない虐共希無 ゆっくりいじめ系2776 副工場長れいむの末路4(前編)制汚無現 ゆっくりいじめ系2777 副工場長れいむの末路4(後編)制汚無現 ゆっくりいじめ系2778 消極的駆除虐滅無 ゆっくりいじめ系2779 悲しみの無い自由な空でゆっくり虐共希ゆ現 ゆっくりいじめ系2780 ゆっくり考察体験・続虐制実共希原幻 ゆっくりいじめ系2781 らんの目の前で虐家希無 ゆっくりいじめ系2782 マッチポンプ虐他家無 ゆっくりいじめ系2783 ほーむすてーするよ!虐緩無 ゆっくりいじめ系2784 僕はこうして探しました -another-虐制他共巨無現 ゆっくりいじめ系2785 クリーム・コーヒー虐家料無 ゆっくりいじめ系2786 飼われなかったゆっくり虐家無 ゆっくりいじめ系2787 作者さんの要望により削除しました ゆっくりいじめ系2788 ゆっくりみんな入ってね!虐共無 ゆっくりいじめ系2789 れみりゃ農法制家無 ゆっくりいじめ系2790 さとれない虐共希無 ゆっくりいじめ系2791 一家離散:妹れいむ『かえして』虐家無現 ゆっくりいじめ系2792 梟(前編)虐家無 ゆっくりいじめ系2793 梟(後編)虐制家無 ゆっくりいじめ系2794 赤ゆが好き過ぎて虐家無 ゆっくりいじめ系2795 赤ゆが好き過ぎて:番外編虐家無 ゆっくりいじめ系2796 短い話を一つだけ_2虐制巨無 「作者さん要請により削除。by管理人」 ゆっくりいじめ系2798 ゆっくり落ちぶれていってね制家無 ゆっくりいじめ系2799 赤ちゃんのゆっくり返し虐制家ゆ ゆっくりいじめ系2800 のうかりんランド③虐他改共巨強希ゆ ゆっくりいじめ系2801 一家離散:姉まりさ『生餌』虐制性家無現 ゆっくりいじめ系2802 昔のゆっくり制他家巨無 ゆっくりいじめ系2803 週末には良い殺戮を制家無 作者により削除されました ゆっくりいじめ系2805 俺と彼女とゆっくりと 03虐他実強希無 ゆっくりいじめ系2806 ゆっくりに花を咲かせましょう虐制改無 ゆっくりいじめ系2807 ゆっくりと手品虐滅家共無 ゆっくりいじめ系2808 桃くいたし ゆっくりいじめ系2809 理科室にて ゆっくりいじめ系2810 su,sugoitaru- ゆっくりいじめ系2811 幸せなゆうかのお話 ゆっくりいじめ系2812 短い話を一つだけ_3 ゆっくりいじめ系2813 ゆん園交響楽 ゆっくりいじめ系2814 おうちとごはん ゆっくりいじめ系2815 ゲスの見た夢 ゆっくりいじめ系2816 ゲスの見た夢2 ゆっくりいじめ系2817 超ぷくーっ!虐制汚家強ゆ ゆっくりいじめ系2818 れいぱーありすはゆっくりできない ゆっくりいじめ系2819 ゆっくり地縛霊 まりさ達の場合 ゆっくりいじめ系2820 お家宣言アラカルト虐制家無 ゆっくりいじめ系2821 ゆー血鬼 ゆっくりいじめ系2822 作者さんの要望により削除しました ゆっくりいじめ系2823 作者さんの要望により削除しました ゆっくりいじめ系2824 鬼斬 1 ゆっくりいじめ系2825 ゆっくりと畑と野菜(1)無 ゆっくりいじめ系2826 ゆっくりと畑と野菜(2)制無滅 ゆっくりいじめ系2827 まりさ~ふぁいなるいぐにっしょん~ ゆっくりいじめ系2828 食用ぱちゅりーは銀バッジの夢を見るか(前編) ゆっくりいじめ系2829 食用ぱちゅりーは銀バッジの夢を見るか(中編) ゆっくりいじめ系2830 食用ぱちゅりーは銀バッジの夢を見るか(後編) ゆっくりいじめ系2831 ツンデレ(前編) ゆっくりいじめ系2832 ツンデレ(後編) ゆっくりいじめ系2833 れいむがんばる虐汚無 ゆっくりいじめ系2834 ありしゅの ぼいす にっき虐家無 ゆっくりいじめ系2835 魔理沙とゆっくり~邂逅篇~ ゆっくりいじめ系2836 ありす虐待エンドレス1他性家 ゆっくりいじめ系2837 風に乗ってどこまでも滅希無 ゆっくりいじめ系2838 取替えられた子虐家無 ゆっくりいじめ系2839 とっさの一絞り虐滅汚家無 ゆっくりいじめ系2840 30日虐環家無 ゆっくりいじめ系2841 僕はこうして探しました -after-虐巨無現 ゆっくりいじめ系2842 ありす虐待エンドレス2虐改家無 ゆっくりいじめ系2843 ありす虐待エンドレス3-A虐家共無 ゆっくりいじめ系2844 ありす虐待エンドレス3-B虐滅環家無 ゆっくりいじめ系2845 ありす虐待エンドレス『母』虐家共無 ゆっくりいじめ系2846 ありす虐待エンドレス『まりさ』虐家共無 ゆっくりいじめ系2847 ありす虐待エンドレス『再会』虐滅家共無 ゆっくりいじめ系2848 ありす虐待エンドレス4虐環家無 ゆっくりいじめ系2849 ありす虐待エンドレス『れいぱー』虐性家無 ゆっくりいじめ系2850 ゆっくり油火踊り祭 ゆっくりいじめ系2851 お前なんかドスじゃない ゆっくりいじめ系2852 ありす虐待エンドレス0虐家無 ゆっくりいじめ系2853 捕食種まりさ(前編)虐家共ゆ ゆっくりいじめ系2854 捕食種まりさ(後編)虐家共ゆ ゆっくりいじめ系2855 ペットショップのまりさ達他環家無 ゆっくりいじめ系2856 ゆっくりひな緩希無 ゆっくりいじめ系2857 東京タワーブリッジ・僕ときめぇ丸とところどころ中二病(前編) ゆっくりいじめ系2858 東京タワーブリッジ・僕ときめぇ丸とところどころ中二病(後編) ゆっくりいじめ系2859 ばーさすちれーでん虐希無 ゆっくりいじめ系2860 餡子の記憶虐他無 ゆっくりいじめ系2861 元野良れいむの里帰り他希無 ゆっくりいじめ系2862 いないってば!制家無 ゆっくりいじめ系2863 ゆっくり教えてね!! 2虐制家共巨無 ゆっくりいじめ系2864 改心した虐待鬼意山 ゆっくりいじめ系2865 俺と彼女とゆっくりと 04(前編) ゆっくりいじめ系2866 俺と彼女とゆっくりと 04(後編) ゆっくりいじめ系2867 ゆん身事故虐制巨無現 ゆっくりいじめ系2868 新しい群れの壊滅方法虐希無 ゆっくりいじめ系2869 どっちがれいむ?虐実無 ゆっくりいじめ系2870 作者さんの要望により削除しました ゆっくりいじめ系2871 長年の夢他無 ゆっくりいじめ系2872 お星様になったれいむ虐制 「ゆっくりいじめ系2873 ハーメルンの笛吹きお兄さんは作者の要請により削除されました。」 ゆっくりいじめ系2874 ゆっくりぷれいす制共無強 ゆっくりいじめ系2875 週末には良い殺戮を 2虐制汚家無 ゆっくりいじめ系2876 おかーさんとめでぃすんの話虐制家共希ゆ ゆっくりいじめ系2877 撮影お兄さん虐希無現 ゆっくりいじめ系2878 はぢめての虐待をするまえに・・・制希無 ゆっくりいじめ系2879 村のお医者様制家共巨希無 ゆっくりいじめ系2880 最近の加工所虐改汚無 作者により削除されました ゆっくりいじめ系2882 怪奇現象虐制強希無 ゆっくりいじめ系2883 れいむとまほうのいた制緩無 ゆっくりいじめ系2884 金バッチ品質保障証虐無 ゆっくりいじめ系2885 まりさ達は優秀な劇団員虐制家汚無 ゆっくりいじめ系2886 のうかりんランド外伝制他共巨強希ゆ ゆっくりいじめ系2887 あるお兄さんの悲劇虐他家無現 ゆっくりいじめ系2888 理不尽な仕打ち虐緩家無 ゆっくりいじめ系2889 ゆっくりべんじゃー虐制家 ゆっくりいじめ系2890 ゆっくりを飼うって難しい虐他性共無ゆ ゆっくりいじめ系2891 長年の夢2他家無 ゆっくりいじめ系2892 とあるマジックの話緩他希無 ゆっくりいじめ系2893 カスタムれいむ虐改無 ゆっくりいじめ系2894 日曜の朝に虐家無 ゆっくりいじめ系2895 れいむたちの反省週間虐制家無 ゆっくりいじめ系2896 ゆっくり駆除制家無 ゆっくりいじめ系2897 スーパー赤ゆっくりボール1-1虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2898 スーパー赤ゆっくりボール1-2虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2899 スーパー赤ゆっくりボール2-1虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2900 スーパー赤ゆっくりボール2-2虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2901 スーパー赤ゆっくりボール3-1虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2902 スーパー赤ゆっくりボール3-2虐家改汚無 ゆっくりいじめ系2903 れいむの恩返し虐制汚無幻 ゆっくりいじめ系2904 俺と彼女とゆっくりと 05(前編)虐他巨強希原幻 ゆっくりいじめ系2905 俺と彼女とゆっくりと 05(後編)虐他改強希原幻 ゆっくりいじめ系2906 ゆっくりが生き残れる理由虐環家無 ゆっくりいじめ系2907 ゆっくりれいむ緩他無 ゆっくりいじめ系2908 信仰は儚きゆっくりのために虐制家巨強原幻 ゆっくりいじめ系2909 偏愛虐制汚家無 ゆっくりいじめ系2910 教育の成果1制家無 ゆっくりいじめ系2911 ゆっくりできない四畳半虐性汚家無 ゆっくりいじめ系2912 一家離散:親れいむ『捌け口』虐環家無現 ゆっくりいじめ系2913 ゆっくり分身虐他共強無 ゆっくりいじめ系2914 れいぱー虐滅汚家ゆ ゆっくりいじめ系2915 ○んぶーぶ○ーど Y虐他無現 ゆっくりいじめ系2916 教育の成果2虐他家共無 ゆっくりいじめ系2917 獣お兄さん制巨無幻 ゆっくりいじめ系2918 駄作!!虐汚家無 ゆっくりいじめ系2919 林間学校虐家無 ゆっくりいじめ系2920 ぬし制家共無 ゆっくりいじめ系2921 掃除機 ゆっくりいじめ系2922 決死のゆ虐虐他無 ゆっくりいじめ系2923 ゆっくりしないでね! 1 ゆっくりいじめ系2924 ゆっくりしないでね! 2 ゆっくりいじめ系2925 つきのいなば ゆっくりいじめ系2926 新世紀ゆヴァンゲリオン ゆっくりいじめ系2927 変わり身はやっ!? ゆっくりいじめ系2928 虐待お兄さんの冒険 人外魔境の森編 ゆっくりいじめ系2929 らっきー☆あいてむ ゆっくりいじめ系2930 DAIZU ゆっくりいじめ系2931 スィーらいせんす ゆっくりいじめ系2932 すぃー吶喊 ゆっくりいじめ系2933 まりさのドキドキ思考ゲーム ゆっくりいじめ系2934 皆既日食の日 ゆっくりいじめ系2935 さーびすさーびす ゆっくりいじめ系2936 死神のいたずら虐他汚家ゆ ゆっくりいじめ系2937 ゆっくりさん虐無 ゆっくりいじめ系2938 ゆっくりが実る木虐希無 ゆっくりいじめ系2939 ゆっくりの生態 都会編 ~金銀銅~虐無現 ゆっくりいじめ系2940 ラヂオアワー虐家ゆ現 ゆっくりいじめ系2941 飴玉の関係虐希無現 ゆっくりいじめ系2942 ぎゃくたいプレイス(前編)他家無現 ゆっくりいじめ系2943 ぎゃくたいプレイス(中編)虐家共無現 ゆっくりいじめ系2944 ぎゃくたいプレイス(後編)虐家共無現 ゆっくりいじめ系2945 ゆっくり無双虐共無 ゆっくりいじめ系2946 あかちゃんはとってもゆっくりできるんだよ!虐性家共無 ゆっくりいじめ系2947 水上まりさのお帽子は虐家巨無幻 ゆっくりいじめ系2948 ゆっくり地縛霊 ありすの場合虐制家共強希無 ゆっくりいじめ系2949 お化けまりさ1虐改家無 ゆっくりいじめ系2950 お化けまりさ2虐改家無 ゆっくりいじめ系2951 お化けまりさ3虐改家共無 ゆっくりいじめ系2952 お化けまりさ4虐改家共無 ゆっくりいじめ系2953 朝ゆっくり虐性家無現 ゆっくりいじめ系2954 野菜の生え方について本気出して叩き込んでみた 前虐他無 ゆっくりいじめ系2955 もりのけんじゃ(笑)1虐制汚家共巨希ゆ ゆっくりいじめ系2956 もりのけんじゃ(笑)2虐制共巨希ゆ ゆっくりいじめ系2957 都市の一角で虐環家無現 ゆっくりいじめ系2958 なつやすみのじゆうけんきゅう虐環実家無 「ゆっくりいじめ系2959 ド畜生は作者の要請により削除されました。」 ゆっくりいじめ系2960 短い話を一つだけ_4虐家共強希ゆ ゆっくりいじめ系2961 掻き回してみた虐制希無 ゆっくりいじめ系2962 ゆっくりたちのドリルな悲劇制汚無 ゆっくりいじめ系2963 ゆっくりの生態 都会編 ~捨てられる理由~1虐制性家無現 ゆっくりいじめ系2964 ゆっくりの生態 都会編 ~捨てられる理由~2虐性家無現 ゆっくりいじめ系2965 ゲロまりさ虐制汚共無 ゆっくりいじめ系2966 野菜の生え方について本気出して叩き込んでみた 後制無 ゆっくりいじめ系2967 ゆっくり天井針虐家無 ゆっくりいじめ系2968 虐待お兄さんの冒険 異形達の海岸編虐希料無 ゆっくりいじめ系2969 じゃんけん13奥義虐他強無 ゆっくりいじめ系2970 お試しあれ制料現 ゆっくりいじめ系2971 まりさのおうた1虐家無 ゆっくりいじめ系2972 まりさのおうた2虐改家無 ゆっくりいじめ系2973 まりさのおうた3虐改性家無 ゆっくりいじめ系2974 もしもゆっくりが廃スペースシャトルにいたら虐環ゆ外 ゆっくりいじめ系2975 YUNTZ虐制滅家希無 ゆっくりいじめ系2977 ゆっくりレポート 〜みょん〜 ゆっくりいじめ系2978 野菜の生え方について本気出して叩き込んでみた おまけ ゆっくりいじめ系2979 ゆっくり対処日誌1回目緩現 ゆっくりいじめ系2980 ライブ ゆっくりいじめ系2981 哀れな猫に救いの手を ゆっくりいじめ系2982 ありすを躾けよう 前 ゆっくりいじめ系2983 ありすを躾けよう 後 ゆっくりいじめ系2984 合わせ鏡の奥 1 ゆっくりいじめ系2985 合わせ鏡の奥 2 ゆっくりいじめ系2986 ゆっくり達の生涯 『加工場の日常編 にくまん工程』 「ゆっくりいじめ系2987 ある夜の出来事は作者さんの要請で削除されました。」 ゆっくりいじめ系2988 作者さんの要望により削除しました ゆっくりいじめ系2989 飢ゆ虐実 ゆっくりいじめ系2990 その名は虐待キング!(自称) ゆっくりいじめ系2991 ゆっくりドライ火だるま ゆっくりいじめ系2992 うまいが一番 ゆっくりいじめ系2993 ゆっくりの巣を破壊して回る虐家巨 ゆっくりいじめ系2994 まりカ巨 ゆっくりいじめ系2995 モデラー流虐待制 ゆっくりいじめ系2996 襲来!○○れいむ! ゆっくりいじめ系2997 ゆっくりの手、略してゆてて 1 ゆっくりいじめ系2998 拷問道具赤ゆ用 ゆっくりいじめ系2999 おはなありす ゆっくりいじめ系3000 ゆっくりちるのは今日も行く